薗田 21位から一気に首位!コース新の61「気持ち良かった 完璧」

[ 2013年7月7日 06:00 ]

17番 第3打でチップインバーディーを決めガッツポーズの薗田

長嶋茂雄招待セガサミー・カップ第3日 

(7月6日 北海道千歳市 ザ・ノースカントリーGC=7096ヤード、パー72))
 プロ5年目の薗田峻輔(23=フリー)が猛チャージを見せた。21位から出て、13番からの6連続を含む11バーディーを奪い自己ベストの61をマーク。コースレコードも2打更新し、通算15アンダーで首位に立った。今季はケガの影響で出遅れたが、兄貴分と慕う原口鉄也(38=フリー)のアドバイスが効いて復活。10年のミズノ・オープン以来となるツアー通算2勝目を目指す。

 仮に18番以降にもホールがあったら、ラッシュはどこまで続いたことか。13番でこの日6つ目のバーディーを奪った薗田は、14番で手前4メートル、15番は奥1メートル、16番でも奥からの2メートルを沈めて猛チャージ。さらに、17番でチップインバーディーを決めると、18番は5メートルのスライスラインを読み切り怒とうの6連続バーディーだ。グリーンを囲む観衆から喝采を浴び「気持ち良かった。完璧。全てのチャンスがカップに入ってくれた」。首位に浮上した男の顔はどこまでも緩みっぱなしだ。

 杉並学院高で石川遼(21)の2学年上の先輩。実力はもちろん、ゆるキャラのような癒やし系でファンも多い。今年はオフのトレーニング中に左膝半月板を損傷して2月下旬に手術。その影響から出遅れて5月30日のダイヤモンド・カップが初戦となったが、2戦連続で予選落ちした。

 転機は先週のミズノ・オープンの練習日だった。原口からスイングのアドバイスをもらい浮上のきっかけをつかんだ。原口は「試合に戻ってきた時、両脇の締まりが甘くてクラブがアウトサイドに抜けていた」と指摘。レッスンを受けた薗田は「クラブをインサイドに振り抜く」ことを意識した。すると、持ち球のフェードボールに勢いが戻り、ミズノ・オープンでは予選突破。好調を維持して今大会に臨み、大爆発につなげた。

 3年前のこの大会では、プレーオフで敗れて2位となった悔しい思い出もある。ツアー復帰後4試合目で訪れた最高のチャンス。「調子が良くないと、このスコアは出せないので自信になる」。雪辱に燃える男は、感謝する先輩への恩返しも忘れてはない。

 ≪パー72では最少タイ≫薗田の61は、日本ゴルフツアー機構(記録の残る85年以降)によると、18ホールのストローク・プレーでは4位に並ぶ最少スコア(ほか18人)。1位は石川遼が10年の中日クラウンズでマークした58。2位は倉本昌弘が03年のアコムインターナショナルで59をマーク。3位は藤池昇龍が98年の三菱ギャラントーナメントで60を記録。なお、パー72に限れば、61は最少タイとなる。

続きを表示

この記事のフォト

2013年7月7日のニュース