勝たなければ“引退試合”に…古閑、4差好発進!

[ 2011年11月19日 06:00 ]

16番ホールでバーディーパットを沈め笑顔でギャラリーの声援に応える古閑美保

大王製紙エリエール・レディース第1日

(11月18日 香川・エリエールGC=6419ヤード、パー72)
 古閑美保(29=京セラミタ)の“ラストマッチ”が始まった。勝てなければ現役最終戦となる大会で4バーディー、2ボギーの2アンダー、70。首位と4打差の17位と好スタートを切った。首位には6アンダーでヤング・キム(31=韓国)が立ち、逆転での賞金女王を目指す横峯さくら(25=エプソン)は2打差の4アンダーで7位につけた。
【第1R成績】

 降り続く雨の中、古閑の最後になるかもしれない戦いが始まった。1番のティーグラウンドでは「共に歩いた日々を忘れない。僕らの誇り古閑美保」と書かれた横断幕が掲げられるなど、熱烈なファンが集結。また、テレビ各局が古閑を追いかけ、父の宏二郎さん(49)らも熊本から応援に駆けつけるなどカウントダウンの雰囲気が高まった。

 それでも、古閑は「横断幕は見ないようにしたし、いつもと気持ちは変わらずできた」と感傷に浸りそうな気分を努めて封印。これまで通りのプレーを見せることこそが周囲への恩返しとばかりに粘りを見せた。左手首痛で練習が思うようにできず「ショットはへなちょこ」。それでも、10番で7メートル、14番で10メートルのバーディーパットを沈めるなどパッティングでスコアをまとめ、首位と4打差の17位と優勝争いも狙える好位置につけた。

 同組で回る予定だった上田が前日に手続きミスで欠場となった。「2人で回るのを楽しみにしていたのに…私は“バカ”って(上田に)怒りのメールをした」と明かした。これは同郷の後輩を思うがゆえのメッセージ。「私もミスは多かった。でも、次やったら本当のバカ。フィールドにも立てていない。一人の選手としてエントリーしておきながら出ないのは恥ずかしい」とプロの心構えを説いた。

 勝てなければ最終戦の出場権は得られず、その場合は今大会が引退試合となる。第2日もあいにくの雨予報。「みんなが崩れるくらいの強い雨の方が私にはチャンスが増える。最後まで頑張りたい」。プロ生活11年間でそうしてきたように、コースに出る限りは優勝だけを見据えていく。

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