藤井正弘の血統トピック

新旧チャンピオンサイヤー思わぬ明暗

[ 2015年2月4日 05:30 ]

 開催が替わった先週末の中央競馬では、新旧チャンピオンサイヤーが記録面でくっきりと明暗を分けた。

 “明”はキングカメハメハの「1日11勝」。1日に東西で行われた24レースの半分に迫る11レースを産駒が制し、サンデーサイレンスが99年6月12日に記録した「9勝」を塗り替える日本記録を樹立した。当日の京都競馬での「7勝」もこれまた、00年4月2日の阪神競馬におけるサンデーサイレンスの「6勝」を上回る競馬場単位での新記録である。

 ちなみに当日の古馬1000万下と同タイムでダート2連勝を飾ったブチコ、前日の立春賞を0秒2しのぐ1分46秒9の好時計でセントポーリア賞を圧勝したドゥラメンテなど、11頭の勝ち馬のうち9頭までは母の父がサンデーサイレンス。父と母の父が共通する同配合馬の「1日9勝」は、恐らく半永久的に不滅の記録となるだろう。

 一方、“暗”のディープインパクト産駒は先週の土日未勝利。11年10月第3週を起点とした連続週勝利が169週で途切れてしまった。キングカメハメハ産駒のトーキングドラムに、トーセンターキーが首差及ばなかった東京8Rが象徴的で、“祭り”のあおりをモロに受けた形。連続系記録の再挑戦は格段に難度が高くなるものだが、サンデーサイレンスの日本記録「246週」は自身の没年となった02年、16歳時に始まったものだった。ディープインパクトはまだ13歳。リスタートには十分な時間的猶予がある。

(サラブレッド血統センター)

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