藤井正弘の血統トピック

「日米」ブリーダーズCでロブロイ産駒連鎖反応!?

[ 2012年10月31日 06:00 ]

 JRAのG1ブランクとなる今節は国内外のBCウイーク。2、3日にはアメリカ競馬の祭典、第29回ブリーダーズカップワールドチャンピオンシップスがサンタアニタパーク競馬場で行われ、週明けの5日には、日本のダート競馬最大のイベントである第12回JBC開催が川崎競馬場で行われる。

 今回の“本家”BC開催は、日本国内的にはセミファイナルの「ターフ」が事実上のメーン。日本調教馬として初めて挑戦するトレイルブレイザーは、前哨戦のG2・アロヨセコマイルSでサンタアニタの高速ターフへの適性を示した。優れた環境適応能力は、ピンポイント参戦だった英インターナショナルSで、時の欧州中距離王エレクトロキューショニストとデッドヒートを演じた父ゼンノロブロイ譲り。勝機は十分にあるだろう。今年は例年にも増してジャパンCへの外国馬招へいが難航しているだけに、この馬のパフォーマンスはオルフェーヴルの凱旋門賞ともども、2400メートル部門における日本競馬の国際的評価の重要な指標となる。 

 ノレン分け?のJBC開催は地方全国交流の2歳牝馬重賞、ローレル賞を含む重賞4連発の豪華版。こちらはメーンの「クラシック」にトレイルブレイザーと同期のゼンノロブロイ産駒、船橋のマグニフィカがエントリーしている。ヴァーミリアンとの兄弟制覇がかかるソリタリーキングをはじめ、JRA勢は強力だが、“本家”の結果次第では連鎖反応的な大駆けがあるかもしれない。(サラブレッド血統センター)

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