藤井名人 初防衛がかかる第4局の検分 別府市での名人戦は71年ぶり 挑戦者勝利の前回と重なる構図

[ 2024年5月17日 19:47 ]

名人戦第4局の前夜祭に臨み、別府市長杯小中学生将棋大会の優勝者らから花束を受け取る藤井聡太名人(右)と豊島将之九段
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 将棋の藤井聡太名人(21)=王将を含む8冠=に豊島将之九段(34)が挑む、第82期名人戦7番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)は17日、大分県別府市「割烹旅館もみや」で第4局の対局場検分を行った。対戦成績は藤井の3勝0敗。同市内「杉乃井ホテル」での前夜祭のあいさつで、藤井は別府温泉の熱泉のひとつ、海地獄を検分前に見学し「湯気の大変な迫力を感じた」と笑顔。初防衛に王手がかかる一局へ向け「温泉で疲れを癒やしつつ、集中して臨みたい」、豊島は「厳しい状況ですが、自分なりに精一杯頑張りたい」と意気込みを語った。対局は2日制できょう18日午前9時から豊島の先手で始まる。

 別府市での名人戦は1953年度開催の第12期第3局以来71年ぶり2度目。当時の大山康晴名人に升田幸三八段が挑み、升田が初勝利を挙げた。

 同門のライバルとして、後に並び称される両者による初のタイトル戦として知られ、7番勝負は大山の4勝1敗で決着した。大山が初防衛したが、別府市は人気の高かった「(升田)挑戦者が勝利した対局地」として将棋ファンに記憶された。

 今回の藤井、豊島も当時の構図と重なる部分が多いという。同じ愛知県出身、タイトル獲得では先行した豊島に藤井が追い付き、今回は藤井にとっての名人初防衛がかかる。そして71年前の対局場が今回の前夜祭会場「杉乃井ホテル」。

 では、今回は豊島の勝利なのだろうか? そして第5局で藤井が勝利して初防衛するのだろうか?

 「別府に来るのは今回が初めて。きょうは料理や温泉を楽しみ、リラックスしたい」。対藤井戦12連敗中の豊島。そんな数字すら眼中にないかのように、前夜祭では第4局へ集中しているさまをうかがわせた。

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