藤井叡王 3三金型早繰り銀を初採用 伊藤七段との第2局で変化球 勝てば62年ぶりタイトル戦17連勝

[ 2024年4月20日 12:31 ]

叡王戦第2局に臨んだ藤井聡太叡王(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太叡王(21)=王将など8冠=が挑戦者に同学年の伊藤匠七段(21)を迎える第9期叡王戦5番勝負第2局は20日午前9時、石川県加賀市「アパリゾート佳水郷」で始まった。正午までに38手進み、そのまま昼食休家に入った。

 ここまで藤井の1勝で先手は伊藤。戦型は後手藤井の3三金型早繰り銀に進んだ。公式戦438局目で藤井の採用は初めて。

 藤井は10手目、得意の角換わり腰掛け銀では定跡化された角交換ではなく、角を3段目へ上がった。藤井が10手目、3段目へ角を上がるのは公式戦初で、変化球を投じた。

 その後、角交換で手順に上がった後手の金は先手の桂跳ねで狙われやすい位置にある。悪形とされるが、先手も角を3段目へ上がった後の角交換。2手を費やした形となり、釣り合いが取れている。

 33手目、銀交換が起き、さらに伊藤が手持ちの角を藤井陣へ放って休憩に入った。持ち時間4時間から伊藤が1時間38分、藤井が1時間21分消費した。

 藤井は勝てば、昨秋王座戦第2局以降のタイトル戦連勝を17とし、大山康晴15世名人の歴代最多に並ぶ。大山は61~62年度に達成し、藤井が並べば62年ぶりとなる。伊藤が勝てば対藤井戦初勝利となる。ここまで対戦成績11敗1持将棋。小学3年の全国大会で勝ち、負けた藤井が大泣きしたことから「藤井を泣かせた男」の異名がついたがプロ入り後は22年8月のNHK杯以来まだ勝ち星がない。

 昼食は伊藤が「アパ社長カレースペシャル~能登豚オリジナルミルフィーユカツと春野菜~」とアイスティー、藤井は石川炙り寿司と小松うどん(冷)と加賀棒茶(ホット)。

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