福原愛さん このままなら未成年者誘拐罪!?“長男を返して”元夫が異例の来日会見

[ 2023年7月28日 05:10 ]

会見する江宏傑氏
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 卓球女子で五輪2大会連続メダリストの福原愛さん(34)の元夫で、16年リオデジャネイロ五輪台湾男子代表の江宏傑さん(34)が27日、都内の日本外国特派員協会で会見を行った。福原さんが台湾から日本に連れて行った後、連絡が取れなくなっている長男(4)について、江さん側へ引き渡すよう東京家裁の決定が出たことを明かした上で、既に強制執行の申し立ても行い、進展次第では未成年者誘拐罪で告訴する可能性を示した。一方で、福原さん側は最終的な判断が下されていないと反論。主張が真っ向対立する泥沼の全面バトルに発展した。

 会見にスーツ姿で現れた江さんは「7月20日、日本の裁判所の審判結果を受け取りました。福原愛さんに対し、息子を私に引き渡すよう命ずる内容です」と説明した。「早く子供に会いたい。早くお姉ちゃん(長女5歳)に会わせたい」と訴え「平和的な形、安全な形で子供を返してほしい」と福原さんに呼びかける場面もあった。

 16年に結婚した2人は台湾を拠点にしていたが、関係が破綻し福原さんは日本に帰国。21年7月に台湾の裁判所で離婚が成立。日本では認められていない共同親権の合意の下、江さんが台湾で長女、長男の2人と生活していた。状況が一変したのは翌22年7月。江さんが夏休み期間中の面会交流として台湾の空港で長男を福原さんに預けると、その1週間後に福原さんから一切の連絡が途絶えたという。

 長男を日本に連れて帰った福原さんは親権者を自身と指定するよう東京家裁に審判を申し立てた。このため、江さんも昨年10月に申し立てを行い、今月20日に江さん側に引き渡しを命じる決定が出た。同席した大渕愛子弁護士(45)は「ただちに子供を引き渡すようにという保全命令も出された。よほどのことがない限り裁判所は認めない審判」と珍しいケースと指摘した。

 今回の判決に対する即時抗告の期間は2週間あるが、1週間たった現状では福原さん側に動きはないという。江さん側は福原さんと長男のシンガポールへの複数回の渡航歴も確認。国外出国の可能性も否定できず、任意の引き渡しに応じる確率は極めて低いと判断し、判決の翌21日には強制執行の申し立ても行った。

 このままだと刑事事件に発展する可能性もある。一昨年8月、福岡地裁は別居した妻と暮らす長男を約1カ月、自宅に連れ去った夫に対して未成年者誘拐罪の有罪判決を言い渡している。大渕弁護士は「選択肢として未成年者誘拐罪の告訴が考えられる」と次の一手に触れた。

 この会見の前には、福原さん側は会見中止を要求していたという。会見後にはコメントを発表し「あくまで一審の裁判であり、事実関係について最終的な判断はされていません」と反論。会見決行については「子供に対する家庭内暴力の一種」と批判し「子供たちや画面の中の父親の良いイメージを守りたいので、正面からの攻撃はしていません。どうか江宏傑も大人の態度で家庭の問題に向き合っていただきたい」などと主張。海をへだてて子供を奪い合う両者の主張は平行線をたどり、紛争解決の糸口は見えていない。

 ▽未成年者誘拐罪 刑法224条で規定。誘惑などによって未成年者(18歳未満)を本来の生活環境から離脱させて、自己または第三者の実力支配下に移すこと。刑罰は3月以上7年以下の懲役。罰金刑はない。未成年者の自由だけでなく、監護者(親)の監護権を同時に保護するため、未成年者本人が同意していても成立する可能性が高い。親告罪で、被害者らの告訴がなければ処罰されない。

 ◇江 宏傑(こう・こうけつ)1989年2月22日生まれ、台湾・新竹市出身の34歳。7歳から卓球を始める。14年世界選手権団体で銅メダル獲得。五輪には16年リオデジャネイロ大会の団体代表として初出場したが、1回戦敗退だった。1メートル80、70キロ。

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