尾上右近、大向こう復活に「ありがたい限り」京都南座・三月花形歌舞伎開幕、中村壱太郎ら若手競演

京都南座で開幕した「三月花形歌舞伎」で、復活した大向こうに感謝する尾上右近
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　中村壱太郎（32）、尾上右近（30）ら若手歌舞伎俳優陣が競演する「三月花形歌舞伎」が4日、京都南座で開幕した。

　新型コロナウイルス感染症の影響で、自粛していた歌舞伎特有の「大向こう」がこの日から復活。午前の部、「仮名手本忠臣蔵」の本編上演前に行われた「解説」に右近が登場すると、早速「音羽屋～！」と声が掛かり、一気に劇場の空気が華やいだ。右近も「大向こうが復活して、やらせて頂くのはありがたい限り」と、約3年ぶりのかけ声にしみじみ。午後の部でこの「解説」を務めた壱太郎も「大向こう、気持ちがいいですね～」と声を弾ませた。

　公演は人気演目「仮名手本…」の四段目までを「解説」で、五段目、六段目を「Aプロ＝上方式」、「Bプロ＝江戸式」で役替わり上演し、七段目から十一段目の討ち入りまでを新作舞踊で一気に見せるのが話題。斬新で若さあふれる演技に客席も大喜びだった。公演は26日まで。