LinQ今夏卒業 原直子 28歳の新境地「今は、何でも来いっ」

[ 2017年7月20日 12:00 ]

一人カフェを楽しむ原直子
Photo By スポニチ

 28歳の新境地――。九州、福岡を拠点とするアイドルグループ「LinQ(リンク)」の解体・再開発プロジェクトにより、LinQから卒業し、新たに創設されたエンターテインメント集団に所属することになった原直子(28)。福岡大理学部卒の異色の経歴を持ち、副リーダーとしてこれまでLinQを支えてきた彼女は、今後どんな夢を描き、どんな道を進んでいくのか。その胸中に迫った。(東山 貴実)

 その美貌に加え、自然と知的な雰囲気が漂う。福岡大理学部で大気物理学を専攻し、微粒子研究室で学んでいた原。アイドルとしては異色の経歴だが、ずっと芸能界への憧れを心に秘めて青春時代を過ごしてきたという。そして今夏、「人生が180度変わった」というLinQでの活動から卒業した。

 「SMAPさんや嵐さんのように全員で年齢を重ねていくグループなら、ずっと何歳でもアイドルでいたかった。でも、LinQはそうじゃない。(卒業は)寂しくもあるけれど、LinQとしてやり切った感の方が強いですね」

 メンバー最年長、副リーダーとしてLinQを支えてきた原。自身は早くもさまざまな夢を膨らませている。

 「LinQじゃなくなったからこそ、いろんな選択肢、道があると思うんです。今は“何でも来いっ”という気持ちで、自分がこれからどこに行くのか、逆に楽しみ」

 例えば、被災地でのリポート。甚大な被害をもたらした九州北部豪雨。当初、テレビ番組の取材で福岡県朝倉市近くの甘酒工場を訪れていたが、記録的豪雨となったことで、人生初の災害リポートに長靴姿で奮闘した。「水圧が凄くて、雨も打ちつける感じで“痛い”。雷鳴もして、足元はあっという間に水の中でした」。これまで大分県日田市も含めて既に5度ほど被災地入りし、避難所も巡った。「(被災者に)掛ける言葉が出てこなくて…。“頑張ってください”なんて、軽々しくは言えないから」と振り返ると同時に、当たり前の日常に感謝の気持ちが芽生えたという。「先日も自分の部屋で自分のベッドから見る月がきれいで。以前は何の変哲もない毎日は楽しくないと思っていたけど、普通の生活は普通じゃないんだと…。寝る場所があって幸せなんだなぁ、と」としみじみと話した。

 原の視線の先には、2020年東京五輪もある。「英語を使って、海外から訪れる人とコミュニケーションを取りながら、リポートをしてみたいですね。せっかく、日本で五輪が開催されるんだから、何らかの形で携わりたい」。そのために、オーストラリアへの留学も視野に入れている。「語学もそうなんですけど、現地で観光業を勉強したい」と、どこまでも意欲的だ。

 新生LinQに対しては「やるからにはトップを目指してもらいたい」とエールを送り、「いつか今のLinQのメンバーに、“原さんみたいな道もあるんだ”と思ってもらえたら」。そして、最後にこう言った。「もっともっと大好きな旅行に行ったり、プライベートも充実させていきたい。人間としての魅力を磨きたい」。LinQを卒業しても、その輝きは少しも変わらない。

 ◇原 直子(はら・なおこ)1989年(昭64)1月5日、福岡市生まれの28歳。一人暮らし経験はなく、現在も福岡市の実家で両親と住む。趣味は旅行、カフェ巡り、散歩。特に旅行は一人旅も多く、出雲大社や厳島神社なども訪れている。特技は書道。憧れの女優は木村佳乃で、「あんな素敵な40歳になりたい」。血液型A。

続きを表示

この記事のフォト

2017年7月20日のニュース