小百合 主演「北の桜守」で劇中劇、“初舞台”「楽しかった」

[ 2017年7月20日 05:30 ]

映画の中に盛り込まれた演劇表現を楽しむ吉永小百合(前列中央)。後ろは夫役の阿部寛
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 吉永小百合(72)が“初舞台”に挑んだ。映像に演劇表現も加味されて撮影が進んだ主演映画「北の桜守」(監督滝田洋二郎)の一コマ。「楽しかった」と堪能した。

 出演映画が120本を数える大女優も舞台とは無縁で来た。67年10月、都内ホールで行われたリサイタルの一部として三浦哲郎原作の「忍ぶ川」をミュージカル仕立てで演じた経験はあるが、本格的には今回が初めて。

 「杉村春子さんや坂東玉三郎さんたちの舞台を見過ぎたこともあって、とても自分は無理と思ってきた」と敬遠してきた理由を口にしたが、中学時代は演劇部。「あの頃を思い出しながらやりました」と笑顔で語った。

 太平洋戦争で樺太(現サハリン)から引き揚げてきた女の半生を描く物語。「戦争をリアルに描くのではなく、抽象化して若い人たちに分かりやすく受け止めてもらうことが大事じゃないかと。それで演劇手法を取り入れようという話になった」と吉永は明かした。小椋佳(73)の音楽が“緩衝材”のように使われたりもする。

 上映時間の約8分の1を占める舞台部分の演出を託されたのが、演劇界を引っ張るケラリーノ・サンドロヴィッチ氏(54)だ。横浜放送映画専門学校(現日本映画大学)時代に、吉永が主演した「キューポラのある街」の浦山桐郎監督に指導を受けた縁もあって「一生の宝。光栄です」と夢心地で語った。

 撮影は12日に全て終了、来年3月10日に公開される。

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