「ひよっこ」シシド・カフカ“ドS役”に感謝「私の役回り」女優業板につく

[ 2017年7月20日 08:15 ]

連続テレビ小説「ひよっこ」にレギュラー出演、ドSキャラが反響を呼ぶシシド・カフカ(C)NHK
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 ドラマー・歌手で女優のシシド・カフカ(32)がNHK連続テレビ小説「ひよっこ」(月〜土曜前8・00)にレギュラー出演。ヒロイン・谷田部みね子(有村架純)と同じアパートに住むOL・久坂早苗役を好演し、存在感を示している。女優デビュー作「ファーストクラス」(フジテレビ、2014年10月期)などに続き、気が強く、ズバズバとものを言う“ドSキャラ”が話題。本人は「もう私の役回りなんだろうなというところで『ありがとうございます』という感じです」と笑いながら感謝した。連続ドラマは3作目。女優業への手応えは「正直、まだ分からない」としながらも、過去2作のドSキャラと変化をつけるため「セリフの速度だったり、抑揚だったり、ちょっとずつ調整しました」と板についている。

 シシド演じる有楽町のOL・早苗は第11週(6月12〜17日)から登場。みね子と同じ赤坂のアパート「あかね荘」の1階に住む“永遠の25歳”。私生活は謎に包まれているが、そのきつい性格ゆえ、お見合いは38回破談。常に何かにイラ立っている雰囲気が漂うも、無愛想で意地の悪い物言いは照れ隠し。実は情に厚い。

 ――朝ドラ初出演になりました。

 「一番遠いところにある存在だったので、そこに自分が挑むというのは考えたこともありませんでした。なので、まだリアルじゃないというか、放送が始まって友人たちから連絡が来たりして、やっぱり現実なんだと実感しました。うれしい?心配の方が多いです。特に今回はドラマの途中から参加。それまでのストーリーのファンだったので、作品を汚さないか本当に怖かったです」

 ――ドSキャラが反響を呼んでいますが、ご自身はどう思われていますか?

 「最初に脚本を読ませていただいた時は『また強い感じの女性か』と思いました(笑い)。もう私の役回りなんだろうなというところで『ありがとうございます』という感じです(笑い)。私、(みね子が働く東京・赤坂の洋食屋)『すずふり亭』で本当に働きたいと思ったぐらい、登場人物がみんないい人。そのほのぼのした雰囲気の中、早苗はちょっとしたスパイスになっているんだと思います。そこを視聴者の皆さんにおもしろがっていただけたのかなと。今後、早苗がみんなと打ち解けていくところもありますが、スパイスという存在を忘れず、いい色を出していきたいと思います」

 ――ドSキャラの役作りはどうされていますか?

 「今回は、これまで2回(「ファーストクラス」、日本テレビの今年1月期「視覚探偵 日暮旅人」)のドSキャラで演じていないところを通りたいと思って、仕草などは一応、間を縫っているつもりです。過去2作から、どう変化をつけて演じるかが自分にとって大切。今回は、早苗の少し強がっている感じ、不器用さをうまく表現したかったので、セリフの速度だったり、抑揚だったり、ちょっとずつ調整しました。参考にした女優さん?ドラマとかで強い女性を演じていらっしゃるのを見ると、自然と研究しちゃっているので、いろいろな方のミックスにはなっていると思います」

 ――ご自身もS?

 「自分に対しては、Sなのかもしれません。人に対して、となると、それほどSじゃないと思っています。ただ、自分に何かを課すというのはMのような、Sのような…紙一重だなと。どっちだと思います?ご想像にお任せしたいところです。取材で、こういうふうにしゃべると思われていなくて、よく『すごく優しい方なんですね〜』と言われます。その点、いい役を頂いたなと思います(笑い)」

 ――連続ドラマ3作目。女優業に手応えは?

 「正直、まだ分からないですかね。ただ、人とモノを作り上げる作業は楽しいと思っているので、ドラマはレコーディングより多くの人が携わっていて、そういう意味で撮影現場にいるのは楽しいです。演技のお仕事させていただいて、必要だと感じているのは適応能力。自分だけでプランを固めていくと、人とぶつかってしまうので、いかに柔らかく準備して、ジャムセッション(即興演奏)じゃないですが、いかに相手のお芝居に対して反応して、一瞬でその場をつくっていけるか。朝ドラは、今までより演者さんの数が多いので、より意識しています。これは、音楽にも返ってくる、学べるところだと思っています。音楽と女優の割合?特に考えていませんが、女優業はすごく有意義なお仕事をさせていただいているので、おもしろい話を頂いたら、チャレンジしたいと思います。もちろん、音楽の方もキッチリ取り組んでいきたい。そういう意味で、今回は視聴者の皆さんに自分を認知していただくチャンス。音楽と女優業、相乗効果でいけたらいいと考えています」

 ――今後もドS役?

 「ここまで来たら、どれだけきついキャラクターでバリエーションを出せるか、極めてみるのもいいかもしれません(笑い)。とはいえ、もう少しライトな感じの役をやってみてもいいかもしれないですね。その方が視聴者の皆さんにとって、新しい私を見ていただく可能性が大きいんじゃないかと思います。ドSキャラも3回目ともなると、いろいろ悩みましたが、今はやりやすい役を頂いている状態だと思います。ここから別の役になった時、意外とスンナリいけるのか、ものすごく悩むのか、未知数ですね」

 <7月期はTBSの連続ドラマ「カンナさーん!」(18日スタート、火曜後10・00)にレギュラー出演。ヒロイン(渡辺直美)の夫(要潤)の不倫相手を演じる>

 ――早苗の今後について。お見合い話などはありますか?

 「まだ聞いていないですが、(脚本の)岡田(惠和)さんには、早苗は結婚相手を見つけて『あかね荘』を出ていきたいと希望を伝えました。どんな男性?2つ、あり得ると思います。あのままの早苗を受け入れてくれる男性か、早苗のすべてを変えてくれる男性か。どちらかだと思っているんですが、決めかねています」

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