ゆうばり国際映画祭開幕 市民主導で復活10回目 国内外90作品上映

[ 2017年3月2日 20:04 ]

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の歓迎セレモニーで、レッドカーペットの上を歩く斎藤工
Photo By 共同

 全国唯一の財政再生団体、北海道夕張市で2日、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」が開幕した。今年で27回目。市の財政破綻で2007年に中断し、08年に市民の後押しで復活してからは10回目となった。6日まで国内外の約90作品を市内各地で上映、1万5千人の観客を見込む。

 開会式に先立つ午後3時半ごろ、監督した作品「blank13」が映画祭で上映される俳優の斎藤工らが市内のホテルに到着。夕張市が舞台の映画「幸福の黄色いハンカチ」にちなみ、市民ら約200人が黄色いハンカチを振って迎えた。

 開会式では鈴木直道市長が「3月5日で財政破綻から丸10年。6日の最終日に、夕張を支えてくれたみんなと新たなリスタートの一歩を踏み出したい」とあいさつした。

 映画祭は、市の観光施策として1990年に始まった。財政破綻の影響で07年に中止されたが、「市の文化として続けたい」と市民らがNPO法人「ゆうばりファンタ」を設立して運営を主導し、08年に復活した。事務局長の千石慎弥さん(33)は「映画祭は夕張再生の象徴。人や物や金がない中、何とか10年やってきた。これからも続けていきたい」と語った。

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2017年3月2日のニュース