新たな一歩踏み出すAKB 「センター宮脇」は自然な答え

[ 2016年2月10日 11:30 ]

HKT48の宮脇咲良

 HKT48の宮脇咲良(17)がAKB48のエースに一歩近づいた。

 宮脇は3月9日発売のAKB10周年記念シングル「君はメロディー」のセンターに選ばれた。この曲にはかつてのセンターの前田敦子(24)や大島優子(27)ら卒業生も参加。10周年を祝うだけではなく、11年目の新たな一歩、20周年への架け橋という大きな意味がある。

 選抜メンバー(現役は16人)が発表されたのは、1月24日のAKB48グループのライブイベント「リクエストアワー」最終日。初めてAKBの単独センターを務める宮脇はステージ上で他のメンバーから「おめでとう!」と祝福されると「(自分がセンターで)大丈夫ですか?緊張で死んじゃいそう」と顔をこわばらせた。ほかには指原莉乃(23)、柏木由紀(24)、渡辺麻友(21)、島崎遥香(21)ら人気メンバーがずらりと並んでおり、そんな先輩たちを差し置いて中央に立つ宮脇の重圧が小さくないのは確かだ。

 しかし、本人の動揺はともかく、ふだんからAKBを取材しているマスコミにとってそれは「順当な人事」に見えた。

 ある関係者は「宮脇はここ数年で最も成長の幅が大きいメンバー。年齢も若く、グループの未来を考えれば、10周年記念シングルのセンターを託せるのは彼女しかいないのでは」と語る。

 宮脇の選抜総選挙の順位は初挑戦の2012年が47位、13年が26位、14年が11位と順調に上昇。昨年はついに「神セブン」の領域の7位となり、AKBのエース候補の1人である島崎(9位)を上回った。

 昨年の順位発表後のスピーチも印象的だった。

 「まだ駆け出しの私がこんなことを言うのは生意気で失礼だと思いますが、AKBを壊したいです。新しいものをつくるにはまず壊すことから始めないといけない」

 自分が新しいAKBを築いていくという強い意志の表現。創設から10年間にわたってグループを引っ張って来た高橋みなみ前総監督(24)もこのスピーチをほめていた。4年で総選挙7位まで上った実績、前総監督の心も動かした強い内面を考えれば「センター宮脇」は自然と導き出される答えだった。

 しかし、もちろん、これでAKBのエースの座が確定したわけではない。卒業生の前田、大島、現役の渡辺、指原らの域に達していない部分は多い。関係者は「今年の総選挙が試金石の1つになる。本人は昨年のスピーチで“来年は1位の席に座りたい”と語っていたが、結果的に1位になれなかったとしても、1位争いをするくらいの人気を得ることが重要だ」と話す。

 宮脇がさらに飛躍できるかどうか。それはグループの未来をも左右することになる。

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2016年2月10日のニュース