「必ずしも闘病ではない」竹田圭吾さんの遺稿、文芸春秋に掲載

[ 2016年2月10日 09:29 ]

 膵臓がんのため1月に51歳で死去したジャーナリストの竹田圭吾さんが単行本用に書いていた原稿が、10日発売の月刊誌「文芸春秋」に掲載された。「がん患者は、必ずしも『闘病』するわけではないし、するべきでもない」などと、がんが見つかってからの実感を率直につづっている。

 同誌によると、編集部が昨年12月初めごろ、がんについての手記を竹田さんに依頼したところ「単行本を書きたい」との意向を示したという。竹田さんは本の題名を「がんになってよかった100のこと」にすることを希望していたといい、掲載の文章はその書き出しに当たる。

 がんと診断されることが「人生の終わりの始まり」というイメージが定着してしまっている理由として「マスコミの報道の仕方や、センセーショナリズムを好むネットの存在ではないか」と指摘。がん治療の苦痛を認めた上で「それをすなわち『闘病』と形容するのは飛躍がある」と持論を展開しかけたところで終わっている。

 竹田さんは昨秋、テレビ番組に出演した際、がんで闘病中であることを告白していた。

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2016年2月10日のニュース