球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

金満2球団“併せ馬”でマー君契約総額150億円も

[ 2014年1月5日 05:30 ]

 年明けの大リーグの話題はどのチームが田中将大を獲得するかだ。ただし、米国は地方紙中心だから、地元球団が田中に関心を持っていなければ、当然扱いは小さい。ワシントン・ポスト紙がカバーする球団、ナショナルズとオリオールズはともに田中獲得競争には参加しない。ところが、コラムでマー君の値付けをやっていた。これが岡目八目の冷静さで、なかなかいい線をいっている。

 まず「球界は最新の前例に引きずられる」と言う。「ダルビッシュ、岩隈は大リーグに移ってからも日本時代と同じレベルの成績を挙げている。田中はこの2人のように体も心も大リーグに備えているはず」と、どの球団も信じているというのだ。25歳の若さと日本での24勝無敗、防御率1・27に期待は高まり大型契約になるはずだが、さて、金額はどうなるか。

 基準は12年途中にブルワーズからトレードでエンゼルスに移り、同年オフにドジャースと6年契約を結んだザック・グリンキーの147億円(1ドル=100円換算)でこれが上限。そしてダルビッシュの6年111億円(入札金52億円を含む)を下限とする。「この中間の125億円程度(入札金20億円を含む)に収まるはず」と踏んだ。

 極めて常識的だが、球界で常識が通じないのはどこも同じ。「ヤンキースとドジャースが争うと、昔からのライバルの両チームは正気を失い年俸アップ競争だ。田中がどちらを選ぶかが、楽しみ」

 金満2球団が夢中になって“併せ馬”で突っ走ると「グリンキーの147億円を突破してしまう」との見立て。リアリティーがある。ウマ年にふさわしい景気のいい話と言うべきか…?

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