巨人・萩尾“1軍初アーチ”清原長男ら後輩の前で慶大魂見せた 熊本出身の2年目が鹿児島で快音

[ 2024年3月13日 05:30 ]

オープン戦   巨人2―3ソフトバンク ( 2024年3月12日    鹿児島 )

<ソ・巨>4回、萩尾は逆転2ランを放つ(撮影・西川 祐介)
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 巨人の萩尾匡也外野手(23)が12日、ソフトバンクとのオープン戦に「6番・右翼」で先発出場し、4回に“1軍初アーチ”となる2ランを放った。鹿児島に遠征中の母校の慶大ナインもスタンドで観戦した試合で、首脳陣に大きくアピールする一発。勝負の2年目は1軍で4年ぶりのリーグ優勝に貢献するため、し烈を極める外野争いを勝ち抜く。

 これが慶大魂ばい!そんな思いを込めた白球が鹿児島の空にアーチを描き、左翼ポールを直撃した。萩尾は母校の慶大ナインが見守る前でベースを一周。「(相手先発の石川が)カーブがいいというのは頭に入っていた。ずっと肩口だけ来たら打とうと思っていた」と大きく胸を張った。

 0―1の4回2死一塁で1軍初アーチとなる2ラン。石川の初球、代名詞のパワーカーブを迷いなく振り抜いた。内角高めを捉えた狙い通りの一発。ドラフト3位の佐々木(日立製作所)や松原ら外野を争う面々が打撃好調をキープする中、熊本県出身の右打者も開幕スタメンへ向けて猛烈にアピールした。

 思い出の地で躍動した。平和リース球場は慶大3、4年時に春季キャンプで使用。左中間フェンスにある「川商ハウス」の広告キャラクターのポーズがチーム内で流行し「可愛かったので、点が入った時のパフォーマンスにしていた」と懐かしむ。この日は鹿児島遠征中の母校のナインが訪れ、西武、巨人などで活躍した清原和博氏の長男・正吾や堀井哲也監督が試合前の練習から見学。「正吾とも話したし、監督にもあいさつできた。本当に、いい時に打てた」と感慨を込めた。

 レジェンドの魂を引き継ぐ。東京六大学リーグ3冠王に輝き、慶大から入団は高橋由伸と同じ道。天才と称された高い打撃技術と外野で故障を恐れないダイビングキャッチ。激しい外野の定位置争いに食らいつく23歳も魅了された一人だ。偉大な先輩に一歩でも近づくため、登場曲だったSMAPの「オリジナルスマイル」を今季から継承する。

 激しい外野手争いを演出する萩尾について阿部監督も「ナイスホームラン。結果も残している」と目を細める。「とにかく自分のもらった打席でしっかり仕事をするだけ」と萩尾。昨秋の神宮大会で日本一に輝いた後輩たちに負けじと、格好いい背中を見せ続ける。(小野寺 大)

 ◇萩尾 匡也(はぎお・まさや)2000年(平12)12月28日生まれ、熊本県出身の23歳。文徳では甲子園出場なし。高校通算46本塁打。慶大では2年春にリーグ戦デビューし、初打席で初本塁打。4年秋は打率・400、4本塁打、17打点で戦後16人目の3冠王に輝いた。22年ドラフト2位で巨人入団。1年目の昨季は、11試合の出場で16打数1安打、打率・063。1メートル80、85キロ。右投げ右打ち。

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