巨人・京本と中田の共通点 野球に真っすぐな2人の今後に注目

[ 2024年3月13日 07:30 ]

<巨人・京本 中田支配下契約会見>フォトセッションでポーズをとる中田(左)と京本(撮影・郡司 修)
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 支配下を勝ち取った2人には共通点がある。巨人の3年目右腕・京本真と2年目の内野手・中田歩夢。ともに高卒で育成選手として入団した。大学に進んでいたとしても、3年生と2年生という若さ。それでも、プロとして必要な“自分”を持ち「一年一年が勝負」と取り組んでいた。

 気持ちが強く、野球に対して真っすぐに向き合う良さがある。

 京本は1年目のオフに同期入団で師匠として慕う大勢と合同自主トレ。食事やトレーニングなど高い意識で取り組む先輩に食らいついた。WBC後には「あの大勢さんが“自分はまだまだや”と言ってました」とすぐに話を聞いていた。研究熱心で堀田が筋肉量が上がっていると知ると質問。栄養士にも聞き「美味しいものを食べて、というのもあるけど、どれを体に摂取するかの大事さが分かった。動画とかも見てめちゃくちゃ勉強しています」と話していたのが印象深い。

 昨季は2軍で主に先発として登板していたが、1軍合流後は救援陣で調整。9回などしびれる場面での起用も「毎日、緊張感があって楽しいです」と笑顔を見せていた。自室の冷蔵庫に「支配下」と書き込んでいた右腕。会見では「これからがスタート。ジャイアンツのエースと言われる投手になることが目標」と宣言し、背番号「99」となってからも、開幕1軍へ猛アピールを続けている。

 中田もどん欲に吸収していた。昨年の秋季キャンプに抜てきされると、阿部監督を質問攻め。「このチャンスを逃す訳にはいかない」とオフには動画を送り、助言を求めた。その秋季キャンプには憧れの選手に挙げる吉川も参加。守備の助言をもらうだけでなく、目の前でプレーを目に焼き付けていた。食事にも連れて行ってもらい「夢のような時間でした」と笑顔。譲り受けたグラブでうれしそうにノックを受けている姿は、まさに野球小僧だった。

 支配下登録発表翌日は移動日だったが、休日返上でマシン打撃。「一日でも野球を離れたら心配になる」と慢心した姿はなかった。「ここで満足していたらそれくらいの選手にしかなれない」と目標の開幕1軍へ、闘志を燃やしている。

 支配下というスタートラインに立った2人の、歩む道に注目していきたい。(記者コラム・小野寺 大)

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