日立製作所のプロ注目左腕・生井惇己が神宮に帰ってきた 1回無失点に「ここで投げられて良かった」

[ 2024年3月13日 19:21 ]

JABA東京スポニチ大会第4日Dブロック   JR東日本東北5―4日立製作所 ( 2024年3月13日    神宮 )

<日立製作所・JR東日本東北>9回、力投する日立製作所・生井(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 681日ぶりに神宮のマウンドに生井が帰ってきた。

 慶大時代の4年春のリーグ戦以来、2年ぶりに神宮での登板を終えた日立製作所の最速152キロ左腕・生井惇己投手は「やっと帰ってきたなという感じですね。またここで投げられて良かった」と感慨深くこの日の15球を振り返った。

 悪夢を払拭する覚悟を決めたように、雄たけびを上げながら三塁側ブルペンから駆け出した。託されたのは慶大時代、主戦場と戦ってきた9回のマウンド。先頭に四球こそ与えたが、その後は犠打、遊ゴロ、右飛で1回無安打無失点。最速145キロも計測し、「課題もたくさん見つかったが、球は徐々に良くなってきた。このまま上げていければ」とようやく笑みがこぼれた。

 忘れられない1日だった。22年5月2日の法大戦。9回途中からマウンドに上がったが、左腕に激痛が走りわずか4球で降板。その後は側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受け、復帰したのは昨年8月。ケガをしたあの日以来、初めて神宮のマウンドに立ったからこそ「やっぱりここで投げないと。またここで投げられたことがうれしい」と何度も口にした。

 今年はドラフト解禁となる社会人2年目。プロ入りという夢を全力で追いかけているからこそ「ようやく投げられたと言っている場合ではない。本当に結果にこだわってこれからはやっていかないといけない」と覚悟も口にした生井。完全復活を遂げた左腕にはもう、怖いものはない。
(村井 樹)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月13日のニュース