ソフトBウォーカー「凄く気持ちが良かった」 代打逆転の“恩返し”場外弾 小久保監督「凄い音やった」

[ 2024年3月13日 06:00 ]

オープン戦   ソフトバンク3-2巨人 ( 2024年3月12日    鹿児島 )

<ソ・巨>6回、2ランを放つウォーカー(左は投手・直江)(撮影・岡田 丈靖)
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 お待ちかねの1号は場外へと消えた――。ソフトバンクの新外国人アダム・ウォーカー外野手(32)が12日、巨人とのオープン戦でオープン戦1号となる逆転2ランを放った。昨季まで2年間在籍した古巣を相手に6回2死二塁の場面で代打出場し、1打席で結果を出してチームのオープン戦単独首位浮上に貢献。小久保裕紀監督(52)も「開幕DH」への期待を語った。

 度肝を抜かれた7963人の観客は上を向いたまま球場外に消える打球を目で追った。ウォーカーが、超ド迫力の1号を放った。

 「凄く気持ちが良かった。イメージ通りの打球を友人や元チームメートの前で打てた。逆転することもできて気持ちがいいです」

 昨季まで2年間、在籍した巨人と移籍後初対戦。バッグからたまたま取り出したのが巨人カラー、オレンジ色の打撃用手袋だった。1―2の6回2死二塁で、代打出場。1ストライクから直江の140キロの高めつり球を強振した。推定飛距離130メートルの場外弾は逆転2ランとなった。ダイヤモンド一周後には今季のスローガン「VIVA(ビバ)ポーズ」をテレビカメラに向けてさらりと決める。

 「ポーズを決めて、楽しんでいる。チームメートもぜひ、やってほしいね」。5日のヤクルト戦でオープン戦初出場。最初3試合は7打数1安打3三振と対応に苦慮したが「落ち着いて、大事に1球ずつ狙いにいく」との意識を持ち、3試合連続安打と状態を上げる。6試合目での初打点&一発に、小久保監督も「凄い音やったんでね。打球速度はチームでも山川に次いで2番目。そりゃあ当たれば飛びますよ」と興奮気味。さらに開幕1軍の起用にも触れ「基本、DH」と明言した。

 助っ人も試合前から興奮していた。10日に鹿児島入りし、チーム宿舎前に広がる桜島を初めて目の当たりにした。休養日の11日にSNSに写真をアップするとこの日、一発が出た。「パワーをもらったかも。シーズン中に調子が崩れたら、また桜島に行く」。思い出の地が一つ増えた。

 8日に大好きな漫画「ドラゴンボール」の作者・鳥山明さんの訃報を知った。お気に入りのキャラクターは孫悟空だ。「とても悲しい。凄く好きな番組だった。これからも見続けていきたい」と愛し続けることが、感謝につながると考える。

 きょう13日からはペイペイドームに場所を移し、古巣・巨人と戦う。新本拠地1号の期待も高まる。「凄く状態は上がっている。自分の待ち方ができれば打てると思う」。言葉に自信が出てきた。 (井上 満夫)

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