広島・田村が開幕スタメンへ走る バットで、足で魅せた3安打2打点1盗塁「毎試合、安打を1本は…」

[ 2024年2月24日 06:00 ]

オープン戦   広島10ー0中日 ( 2024年2月23日    アグレ北谷 )

<中・広>初回、広島・田村は先制の適時三塁打を放つ(撮影・平嶋 理子)
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 中日と対戦した広島は、3月6、7日に欧州代表との強化試合に臨む侍ジャパンメンバーに選出されている田村俊介外野手(20)が、「2番・右翼」で先発出場。3安打2打点1盗塁と猛アピールし、開幕スタメンに前進した。今春は実戦6試合中5試合で2番を務め、この日も足を絡めた攻撃で得点をアシストするなど、適応を示した。

 田村が開幕スタメンへ猛アピールした。初回無死二塁ではカウント2―2と追い込まれながらも、高橋宏の高め直球を右中間へ。快足を飛ばして一気に三塁を陥れ、先制の適時三塁打とした。

 「自分のタイミングで打てている。追い込まれてから、真っすぐをしっかりはじき返せたのは良かったと思う」

 1学年上の高橋宏とは、しのぎを削った間柄だ。愛工大名電時代、同じ愛知で中京大中京のエースだった右腕と対戦し、当時は「打てていなかった」というが、「今日は打てて良かった」と笑顔。高橋宏からも「(田村とは)高校時代から対戦している。めっちゃ良い打者」と称賛され、成長を示した。

 続く3回1死では土生から左前打。小園の打席ではエンドランのサインでスタートし、空振りで結果的に二盗を決めると、坂倉の中前打で3点目のホームを踏んだ。

 「走者がいる時は、状況に応じた打撃をある程度しないといけない。いないときはしっかり自分のスイングをした中で結果を出そうと思っている」

 状況に応じて意識を変え、結果につなげているあたりも、成長を感じられる。7回2死二塁の打席でも右前適時打を放ち、この日は3安打2打点1盗塁と大暴れ。自身初の開幕スタメンへアピールした若ゴイを新井監督も「いい安打だった。日々、成長してくれている」と評価した。

 今春は実戦6試合中5試合で2番を務め、この日も足を絡めた攻撃で得点をアシスト。打順について指揮官は「そこはいろいろ試しながら」と強調したが、つなぎ役の2番でも適応を示した。久保、中村貴、中村健、中村奨らとの熾烈(しれつ)な外野争いでも、頭一つ抜けだしつつあるが、「毎試合、安打を1本は最低限、打てるようにしたい」とアピール継続へ気を引き締めた。 (長谷川 凡記)

 ◇田村 俊介(たむら・しゅんすけ)2003年(平15)8月25日生まれ、京都府出身の20歳。愛工大名電では1年春からベンチ入り。3年夏は投手兼一塁手で甲子園出場し、本塁打を放つも初戦敗退。高校通算32本塁打。21年ドラフト4位で広島入り。2年目の23年開幕戦に代打でプロ初出場。1軍通算10試合で打率.364。1メートル78、97キロ。左投げ左打ち。

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