阪神・森下が背番1の先輩・鳥谷の背中追う「子供たちに勇気を与えられる」社会貢献活動に意欲

[ 2024年2月6日 05:15 ]

沖縄県立南部医療センター・こども医療センターを訪問した(左から)門別、富田、野口、鳥谷氏、森下、岡留、茨木(撮影・中辻 颯太)
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 「1」の背中を追う!阪神・森下翔太外野手(23)が沖縄・宜野座キャンプ休日の5日、現役時代から施設訪問活動を続けてきたOB鳥谷敬氏や22年ドラフト同期の門別、茨木らとともに島尻郡の沖縄県立南部医療センター・こども医療センターを訪問。質問コーナーや写真撮影など約1時間、子供たちと交流した。森下は先代背番号「1」の姿勢に「背中を見て自分も行動していきたい」と感銘を受け、「自分もいずれやりたい」と決意を新たにした。

 森下は先代「1」の背中に感銘を受けた。病気で苦しむ子供たちを励ますために、OB鳥谷氏が現役時代から始めた活動は今回で16度目となった。ともに訪問し、集まった患者、スタッフら約200人から大きな拍手を浴びた森下は、決意新たに言葉を紡いだ。

 「野球を一生懸命やることを優先して、その中でこういう活動がプラスしてできたら、子供たちに勇気を与えられる。いずれやりたい」

 温かい背中に接した一日だった。約300点準備したTシャツやユニホームなどをプレゼントし、小児病棟の患者と約1時間にわたって交流。質問コーナーでは、ひときわ大きな笑いを誘う鳥谷氏がいた。その姿を横目に人としての器、そして影響力の大きさを感じ取った。かねて「野球人口とか子供のスポーツ人口とか、そういうのを上げられたら。すぐにではないですけど、いずれそういう活動もしたい」と話してきた森下。進むべき道は同じ。選手たちに向け「必ずここで触れ合った子供たちは選手のことを覚えている。元気になってもらうためにも活躍している姿を見せてもらいたい」と語った鳥谷氏の背中を追うために、まず、やるべきことがある。

 「結果をしっかり残さないといけないと思います」

 1年目の森下は打率・237、10本塁打、41打点。鳥谷氏も1年目は打率・251、3本塁打、17打点。順風満帆に滑り出したわけではなかったが、そこから努力と鍛錬を重ねた結果、通算2099安打を記録した。森下も同じ道をたどる素質と可能性を秘める。今季目標として「3割20本塁打」を掲げ、2年目では鳥谷氏も成しえなかったシーズン全試合フルイニング出場も視界に捉える若武者。その先に、先代「1」の背中を見据える。

 6日からは、宜野座キャンプで鳥谷氏が臨時コーチを務める。「何かを聞くというよりは、そういう記録とか、行動とか、背中を見て、自分も行動していきたい」。最高のお手本の立ち居振る舞いから学び、「1」流の風格を身に付ける。(石崎 祥平)

 【虎戦士の主な社会貢献活動】
 ☆岩貞 16年に発生した熊本地震の復興支援として、成績に応じた義援金や野球道具を寄贈。

 ☆原口 大腸がんを発病した経験から、がん啓発グッズとしてブレスレットを販売し、収益の全額をがん患者支援団体に寄付。

 ☆岩崎 登板試合に応じた金額の玩具を西宮市および自身の出身地である静岡市清水区の施設などに寄贈。

 ☆青柳 地元の横浜市鶴見区の小学校と保育園に本や図書カードを、少年野球チームに野球道具を寄贈。

 ☆佐藤輝 小児がんの子供たちを支える活動を行う認定NPO法人「ゴールドリボン・ネットワーク」にシーズン本塁打数に応じた金額を寄付。

 《鳥谷氏は6日から臨時コーチ》6日から宜野座キャンプで臨時コーチを務める鳥谷氏は、佐藤輝の三塁守備を鍛えるべく意気込んだ。「(自分は)サードを守った経験もありますし、ショートからサードに行った時にちょっと苦しんだところもあった。そういう意味では、何かヒントになることはプレゼントできる」と予告。また今回は初めて具志川2軍キャンプも指導予定で「内野手は新しく入っていますし、今まで見たことのない選手たちもいる」と新人のドラフト3位・山田(仙台育英)、同4位・百崎(東海大熊本星翔)らの動きに目を光らせる構えだ。

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