巨人・山瀬慎之助 同名の阿部新監督にアピール弾!2安打2打点で優秀選手賞

[ 2023年10月8日 05:30 ]

ファーム日本選手権   巨人5-6ソフトバンク ( 2023年10月7日    サンマリンスタジアム宮崎 )

4回、2ランを放った山瀬は“熱男ポーズ”(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 ファーム日本選手権は7日、ウエスタン・リーグ覇者のソフトバンクが、イースタン・リーグ覇者の巨人に6―5で逆転勝ちし、4年ぶり5度目の優勝を飾った。巨人は敗れたものの、山瀬慎之助捕手(22)が2ランを含む2安打2打点で優秀選手賞を獲得。来季から1軍の指揮を執る阿部慎之助新監督(44)と同じ名前で、同じ捕手としての活躍を目指す高卒4年目が猛アピールに成功した。

 思わず、バットを叩きつけた。5―6の9回2死。山瀬は二飛に終わり、最後の打者となった。ファームとはいえ、頂上決戦。2ランを含む2安打2打点の活躍も「勝てなかったことが全て。キャッチャーとして、この一試合で負けてしまったことが悔しい」と唇をかみしめた。

 阿部新監督と名前が同じ「慎之助」。敗れたとはいえ、幼少期から憧れの存在にアピール弾を放った。2点を勝ち越した4回は、なお2死一塁。高橋礼の甘い直球を捉え、左越えに2ランを放った。ベンチ前では今季限りで現役引退する松田にささげる「熱男ポーズ」。「絶対に見てくれていると思うので打てて良かった」と笑った。

 阿部新監督が新人だった01年5月4日に誕生した。父・貴幸さんと、星稜のソフトボール部だった母・由香里さんは、息子にプロ野球選手の名前を付けたいと思案。貴幸さんが「巨人で1年目からスタメンマスクは凄い」と「慎之助」も候補に挙げる中、出産当日の横浜戦で阿部が決勝3ランを放った。運命を感じた両親に命名された山瀬は「縁を感じているので来年、1軍でマスクをかぶれるように」と鼻息を荒くした。

 1年目の春季キャンプは、当時2軍監督だった新指揮官から厳しい練習を課された。「ずっと憧れてきた存在だけど正直、プロに入ってからはちょっと怖いような…」。ただ、同じ捕手として、愛のムチは期待の表れだ。二塁送球1・8秒台を誇るが、今季の1軍出場は5試合。大城卓らとの正捕手争いに食い込むべく課題の打撃を磨き、来季こそ大声援の「慎之助コール」を浴びる。(福井 亮太)

 ◇山瀬 慎之助(やませ・しんのすけ)2001年(平13)5月4日生まれ、石川県出身の22歳。小学2年から野球を始める。小、中、高で奥川(ヤクルト)とバッテリーを組み、宇ノ気中では全国中学軟式野球大会で優勝。星稜では1年秋からベンチ入りし、3年夏の甲子園では準優勝。19年ドラフト5位で巨人に入団。22年6月9日西武戦でプロ初安打。1メートル77、89キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年10月8日のニュース