ヤクルト武岡に危機感を持たせた池山2軍監督の叱咤

[ 2023年10月8日 07:45 ]

ヤクルト・武岡
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 9日から宮崎県内で今年もフェニックス・リーグが開幕する。来季に向けて各球団の若手を中心に実戦経験を積む場。ヤクルトで高卒4年目のシーズンを終えた武岡龍世内野手(22)もその一人だ。

 今季はプロ1号を放つなど自己最多84試合に出場。「僕の強み」と二塁、遊撃、三塁を守れる内野の守備固めや代走としてチームを支えた。成長株の22歳がプロで生きていく上で考えを改めた出来事が、2年目にあった。

 この年から八戸学院光星時代から慣れ親しんだ遊撃だけでなく、二塁にも挑戦。しかし、2ポジションに日替わりで就き「頭の中がぐちゃぐちゃになった」とイースタン・リーグで失策が前年の8から12に増えた。

 歯がゆい日々を過ごす中、池山2軍監督が「このままでは内野はクビ。外野に挑戦」との考えを持っていることを伝え聞いた。「練習しなければ…」。危機感を抱いた背番号60は、守備への意識を一変させた。同じような感覚で守っていたという遊撃と二塁を、全く別物だとした。

 「二塁のときは一塁までの送球が近いので、360度、全方向に動くイメージ。遊撃のときは90度の範囲を前で捕るイメージ」と頭の中を整理。三塁は「まだ試行錯誤中です」と笑うが、意識改革で守備時の不安をなくし、1軍での出場増につながった。

 リーグ3連覇を狙った今季は5位に終わり、来季にV奪還を狙う高津監督も「新しいメンバーが入ってくることが非常に大事」と新戦力の台頭を願う。レギュラーを脅かす存在になるべく、宮崎で鍛練を積む。(記者コラム・青森 正宣)

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