伊東勤氏 エンゼルスの逆転呼んだ打者・大谷の“圧” 1点追う6回に申告敬遠

[ 2023年8月11日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス4ー1ジャイアンツ ( 2023年8月9日    アナハイム )

<エンゼルス・ジャイアンツ>6回、大谷は申告敬遠で一塁へ向かう(撮影・沢田 明徳)
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 【伊東勤 視点】大谷は前回途中降板したこともあり手探りの投球。初回先頭のウェードへの初球。直球をいい当たりのファウルにされると、スライダー、カット中心の配球に切り替え、何とか序盤を乗り切った。

 3回からは捕手のタイスがサインを出すようになり、カーブ、スプリットを交ぜてリズムが良くなり6回1失点。疲労が蓄積されるなか、ローテーションを守り通しての10勝は昨年以上の価値がある。

 打者としての存在感も計り知れない。1点を追う6回、先頭のレンヒーフォが二塁打。常識的に考えたら大谷に対し左腕マナイアは続投だろう。大谷は前の打席で顔付近に抜けた直球が来た後、真ん中低めの直球で見逃し三振。私が監督だったら続投させている。適度な荒れ球で打ちにくそうだったし、MLB屈指の走力を誇る大谷を出せば逆転のリスクも高まるからだ。それでもジャイアンツは投手を交代して申告敬遠を選択。大谷の“圧”が相手ベンチを萎縮させ、逆転を招いたと言っていい。その凄さを改めて感じさせた。(スポニチ本紙評論家)

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