【甲子園】吉田孝司氏 東海大熊本星翔・百崎は武器の打力に“守備のリズム”加われば活躍のチャンス広がる

[ 2023年8月11日 05:00 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会第5日1回戦   東海大熊本星翔2―5浜松開誠館 ( 2023年8月10日    甲子園 )

<浜松開誠館・東海大熊本星翔>東海大熊本星翔・百崎は右中間二塁打を放つ(撮影・後藤 大輝)
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 【元DeNAスカウト部長・吉田孝司の目】東海大熊本星翔・百崎が登場。これで三拍子そろった仙台育英・山田脩也(3年)、守備力が武器の上田西・横山聖哉(3年)と、今大会注目の3人の遊撃手が出そろった。百崎は広角に打ち分ける打撃が魅力。ただ、守備には成長の余地がある。守備のリズムを身に付ければ、俊足を生かしてもっと守備範囲を広げられるはずだ。

 私が巨人選手時代。試合前に長嶋茂雄さんに「走りにいくぞ」と誘われた。後楽園のポール間を長嶋さんは「シュッ!シュッ!」と声を出しながら走った。黙って走っていると「ヨシ、野球はリズムなんだ!」と怒られ、それから一緒に走る時は声を出し、リズムを体に染みこませた。その長嶋さんの守備範囲は凄かった。遊撃手・広岡達朗さんの打球まで捕ってしまう。広岡さんは「俺の見せ場がない…」とあきれるほどだった。

 やっぱり野球は「動から動」で守備もリズムが鍵。今のプロ野球は「打てる」ことへの評価が高い。打力のある百崎が守備で成長すれば活躍のチャンスが広がるだろう。(元DeNAスカウト部長)

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