伊東勤氏 初対戦の相手でも大谷さすがの対応力 3冠王へ大きな一発!インターリーグ直近3戦2発

[ 2023年7月4日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス5―2ダイヤモンドバックス ( 2023年7月2日    アナハイム )

<エンゼルス・ダイヤモンドバックス>8回、大谷はソロを放つ(撮影・沢田 明徳)
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 【伊東勤 視点】ホームランは真ん中のスライダー。今の大谷なら打つべくして打った球だったが、この試合の4打席を分析すると、さすが大谷という一発だった。

 相手先発は10勝を挙げているゲーレンで公式戦では初対戦。第1打席は決め球のナックルカーブに空振り三振。第2打席は外の直球に手が出なかった。日頃対戦しないナ・リーグの投手。大谷の怖さは知っていても、体感していないから強気に攻めてくる。その球を打ち返すのは容易ではない。第3打席は左飛。迎えた第4打席、投手はスライダーが得意の左腕K・ネルソンに代わっていた。こちらも初対戦だ。3球目、大谷は外角低めボールになるスライダーを空振りした。タイミングもずれていたからこの1球でK・ネルソンは“いける”と思ったはずだ。だが4球目、強気で攻めてきたスライダーが甘く入ると大谷は一撃で仕留めた。このダイヤモンドバックスとの3連戦を迎えるまでインターリーグ18試合で3本塁打にとどまっていたが、この3試合で2発。調子がいい分、対応力も格段に上がっている。今後パドレス、ドジャースとインターリーグが続くが慣れない相手でも結果を残せるとみる。

 少し気が早いが、3冠王の可能性のある大谷にとって4打席目の一本は大きい。打率を落とさないためにはノーヒットの試合をどれだけ減らせるかが重要なポイントになる。球宴への投手での選出も決定。どんな形でゲームに臨むのかは大谷に委ねられるだろう。WBCから走り続けている過酷なシーズン。投打のタイトルとチームの浮上がかかった後半戦に向け、体に負担がかからないような選択をしてほしい。(スポニチ本紙評論家)

 ≪今季12本目の初対戦弾≫大谷が8回、メジャー初対戦だった救援左腕のK・ネルソンから右越え31号ソロ。メジャー初対戦の投手から初打席での本塁打は、これが今季4本目となった。また、メジャー初対戦投手から初対戦試合で本塁打するのは今季12本目(初打席の4本含む)で、1~15本目までは4本、16本目以降は8本。本塁打ペースの上昇とともに、初対戦で攻略する傾向も上がっている。

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