阪神・大山&佐藤輝よ「猛虎のON」になれ!岡田監督が特大プラン V奪回へ「不動の一塁、三塁で」

[ 2022年10月27日 05:15 ]

<阪神秋季練習> 打撃練習で汗を流す大山 (撮影・後藤 大輝)
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 目指すは「猛虎のON」よ。阪神の岡田彰布監督(64)が26日、来季はそれぞれ一塁、三塁で固定を明言している大山悠輔内野手(27)、佐藤輝明内野手(23)に特大の目標を設定した。佐藤輝だけでなく、大山の打撃にも秋季キャンプ中にメスを入れることを宣言。巨人のV9時代のような最強の「一、三塁コンビ」に育て上げる意気込みを見せた。

 これ以上ない大風呂敷をサラリと広げた。甲子園での秋季練習第1クール最終日の練習前に、読売テレビ「朝生ワイド す・またん!」に生出演した岡田監督。来季はポジションを固定し、打線の中軸で使い続けることを明言していた大山と佐藤輝に話題が及ぶと、あの伝説の大砲コンビの名を口にした。

 「サードとファーストを二人でね。強い時代の巨人のONとかね。不動のファースト、サードで、二人でクリーンアップを打つという、そういうのがいいんじゃないかなと」

 「ON」とは、言わずとしれたV9時代の巨人をけん引した王貞治、長嶋茂雄の一、三塁コンビ。一塁の大山が右打ち、三塁の佐藤輝が左打ちなのは「ON」とは逆だが、左右の両大砲が、内野の両コーナーにどっしりと座る構図は同じだ。まだレジェンドたちには遠く及ばないのは承知の上で、来季はよほどのことがない限り、代走も出さずに使い続ける方針を固めている。

 来季3年目を迎える佐藤輝には「帰ってきたら、変えないといけない。変えると思う」と、11月の侍ジャパン強化試合出場後に打撃フォームにメスを入れることを予告していた。さらに、この日には7年目を迎える大山も秋季キャンプにフル参加させ、自ら打撃改良に乗り出す意欲を示した。

 「そんなん、当然連れて行くよ。今から変えなあかんのに。頭の中から変えないかん部分もある。やっぱり打ち方もな。あんなバットを、こんなに前に前にとかな。ああいうのは無駄な動きと思うから。技術的なこともちょっと変えないかんと思うし、精神的な面の考え方とか、そういうとこも変えていかないかんと思うよ」

 今季リーグ2位タイの87打点を残した大山でも、まだまだ物足りない。それは本人も分かっているはず。1960年代に打撃部門のタイトルを二人で独占し続けた王、長嶋は別格としても、今のセ・リーグで最強の一、三塁コンビになれる可能性は十分ある。猛虎の「OS」が「ON」に近づけば近づくほど、「アレ」奪回も見えてくる。(山添 晴治)

 ▽ON砲 1959年から74年まで、巨人で活躍した一塁手・王貞治と三塁手・長嶋茂雄のイニシャルを取った愛称。両者が主軸を務めた16シーズンのうち、65~73年のV9時代を含む12度のリーグ優勝と11度の日本一。アベック本塁打106本はプロ野球最多。2000年に王がダイエー、長嶋が巨人のそれぞれ監督として日本シリーズで対戦した際は「ON対決」として盛り上がりを見せた。

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