東尾修氏 教え子の西武・松井稼頭央新監督にエール「不器用だが叩き上げの強さがある」

[ 2022年10月18日 05:20 ]

現役時代に守備練習をする松井。東尾監督の厳しい目が光る
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 【東尾修氏が西武新監督の松井稼頭央にエール】私が西武の監督に就任した94年オフ。野手の世代交代が迫られていた。球団から推されたのが稼頭央だった。

 身体能力は折り紙付き。監督1年目から69試合に使った。そのオフ、土井正博打撃コーチからスイッチ転向を勧められた。右打席だけでもパンチ力があり本塁打も打てる。投手出身の私の目から見て、左打席で当てるような打撃をしたらもったいないと思った。最終的にGOサインを出したのだが、96年のキャンプでは死球を避けるコツを身につけさせるため左打席の稼頭央に肘当て、レガースをつけさせ私が投手役で稼頭央の体めがけて投げたのを覚えている。

 西武時代からミスや打てない時に引きずってしまうタイプ。それでも自分の中でもがいて、もがいて練習して結果を出して次に進んでいく。不器用だが叩き上げの強さがある。09年のアストロズ時代、日米通算2000安打で名球会のブレザーを手渡すため、(米国内の遠征先へ)追いかけたのもいい思い出だ。

 NPBに復帰し、楽天入り。メジャー時代も含め多くの監督に接した。渡辺久信GMは長期的な視野で稼頭央の監督起用を思い描きながら2軍監督、1軍ヘッドコーチを任せてきた。稼頭央は思い切って采配を振ってほしい。楽しみにしている。(本紙評論家)

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2022年10月18日のニュース