西武 2日連続のサヨナラ弾で勝利!川越「人生初です!最高です」登場曲パワーだ

[ 2022年8月6日 05:30 ]

パ・リーグ   西武4―3ロッテ ( 2022年8月5日    ベルーナD )

<西・ロ>10回、サヨナラソロを放ちナインに祝福される川越(左)(撮影・光山 貴大) 
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 緊迫した場面で西武・川越にとって肩の力を抜く効果がある。テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」が登場曲で流れる。令和の野球場にはミスマッチな、昭和の名曲が落ち着くのだ。

 延長10回の先頭。佐々木千の直球に「打った瞬間行ったと思った」が打球が上がりすぎた。辻監督が「行け!行け!」と叫ぶ。川越が「ぎりぎりで焦りました」と言う打球が右翼に。2号ソロは人生初のサヨナラ弾だ。前日の中村に続き、2日連続の本塁打でのサヨナラ勝利。「人生初です!最高です」。歓喜の水を浴びせられた。

 「当たり日」だった。3回に右膝に自打球。5回は右太腿に死球を受けていた。「最後に、いい大当たりでした」。登場曲で肩の力を抜いただけでない。「逆に球が当たったことで(下半身の)力が抜けた」と言うのだ。

 落語家の林家たい平が歌う名CM曲「青雲の歌」も登場曲の一つにしている。試合後、辻監督も上機嫌に歌わずにはいられなかった。2選手が2試合連続サヨナラ本塁打したのは、球団では西鉄時代の70年以来52年ぶり。貯金はリーグ連覇した19年以来の今季最多10だ。63歳の指揮官は動画配信する球団公式カメラに向かい「青雲、それは~」と熱唱した。

 その辻監督が「パンチ力を持っている」と認める逸材。打棒だけでなく、刈り上げた短髪をパンチパーマにする自身の髪形をチームに浸透させようとしている。平良はまねした。これに味をしめた。この日、水上が「髪を切りたい」と言っていると聞きつけると、美容院に連れていこうとした。「またの機会に…」と断られてしまったが、バットでは「パンチ力」を示した。

 節目の100試合目を劇的勝利。試合前円陣の声出しを務め始めてから4連勝だ。首位固めへ「一戦一戦全力で優勝できるよう頑張ります」。投手から19年に外野手に転向した7年目。テレサ・テンの歌詞通り「いまはあなたしか愛せない」。(神田 佑)

 ≪52年ぶり≫西武のチーム2試合連続サヨナラ本塁打は02年5月10、11日オリックス戦で松井稼頭央が続けて打って以来。異なる打者では西鉄時代の70年8月18、19日近鉄戦の竹之内雅史→基満男以来52年ぶりとなった。

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