野村謙二郎氏 効果的だった阪神・湯浅のスライダー 救援に自信あるから西勇6回で交代できた

[ 2022年8月6日 07:00 ]

セ・リーグ   阪神3-2広島 ( 2022年8月5日    マツダ )

野村謙二郎氏
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 【野村謙二郎 視点】湯浅は大したものだ。1点優勢の8回に登板して先頭の野間に右前打。菊池涼の一塁側へのプッシュバントを二塁に送球したフィールディングは素晴らしかった。中野も投げてくると思っていなかったので、ベースについていなかった(記録は中野の失策)。誰も二塁送球を想定していなかったはずだ。

 結果的に無死一、二塁になっても、その時の表情がまた頼もしい。“まずい”“やってしまった”とかではなく、自分のミスは自分で取り返しますよ…と言わんばかり。実際に秋山を左飛、マクブルームと坂倉を連続三振で見事に切り抜けた。特にマクブルームには4連続フォークでカウント2―2とし、直球ファウルの後の6球目は梅野のサインに首を何度も振ってスライダー。直球とフォークしかないだろうと思っていた中で勝負を決めた1球だった。

 ベンチは6回1死で西勇を代えた。救援陣に自信があるからこその采配だろう。7回浜地、8回湯浅、9回岩崎の安定感が思い切った決断を可能にしている。 (本紙評論家)

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