ド派手どんたく復活祭!ソフトバンク・柳田　由伸から決勝満弾に「神様ありがとう」

パ・リーグ   ソフトバンク7-3オリックス （ 2021年5月3日    ペイペイD ）

＜ソ・オ＞6回、満塁本塁打を放つ柳田。投手・山本（撮影・岡田　丈靖）　　　　　　　　　　　　　
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　由伸に初の満塁弾を食らわせた。ソフトバンクの柳田悠岐外野手（33）が3日、オリックス戦で3―3の6回に、決勝の3号満塁ホームランを左中間へ叩き込んだ。自身3年ぶり通算5本目のグランドスラムで球界屈指の好投手、山本を粉砕した。「博多どんたく港まつり」が3年ぶりに復活し、お祭りムード一色の福岡に打ち上がった主将のドデカい花火で5月初白星。チームは、連敗を4で止めた。

　バットを持ったまま10歩。確信して歩き、柳田は両手をバチンと叩いた。仲間が沸く一塁ベンチに向かって右拳を握って小走りでダイヤモンドを一周後、また両拳を突き上げた。鷹の主将が、山本に満塁ホームランを浴びせた最初の打者になった。

　「神頼みというか、頼む！と思ったが、打った時に“4点入ります、神様ありがとう”と言いました」

　3―3の6回1死満塁。カウント2―2から山本の153キロ直球を振り抜くと、左中間テラス席に飛び込んだ。「前にだけ飛ばそうと。執念が奇跡を呼んだ一打です」。直後に山本は降板した。文句なしのKO弾に「よー追い込まれて、あっこまで飛ばしましたよ」と自画自賛した。球界を代表する右腕にとって満弾男1号になったことを伝え聞くと「ガチっすか。凄っ！」と興奮した。

　これで、山本との通算成績は49打数9安打で打率・184、2本塁打10打点。三振も20あり、記録上はまだ山本が優勢だが、記憶の上では柳田が魅せている。19年3月30日の西武戦以来となるプロ5本目のグランドスラム。主将の決勝アーチで連敗は4で止まった。「あんまり流れも良くなかったんで何とかしたい気持ちはあった。調子は、ぐんぐんぐんぐん上がってます」と実に頼もしい。

　開幕から3番を任されたが左肩腱板炎で4月7日に登録抹消。同26日の西武戦からDHで復帰後、6試合連続安打と打線をけん引中だ。

　4月は9勝11敗1分けで負け越し。5月の初星に藤本監督も柳田の復調とともに反攻に期待する。「グランドスラム、なかなか打てるもんやない。ましては山本相手です。本当に柳田がよく打った。今日のホームランでみんな気持ち良くお祭り騒ぎでやってくれるんじゃないですか」。開幕戦で神輿（みこし）に乗って登場した指揮官はお祭り好き。コロナ禍で中止していた「博多どんたく港まつり」も3年ぶりに復活し、この日から始まった。お祭りムードの福岡にふさわしい役者の一振りが、チーム復調の号砲になる。（井上　満夫）