阪神・大山 V2ランで完全復活!9月6試合で打率4割、早くも4度目お立ち台 巨人に2・5差

[ 2021年9月9日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5-3ヤクルト ( 2021年9月8日    甲子園 )

<神・ヤ>6回、勝ち越しの2ランを放ち、ロハス(左)とタッチを交わす阪神・大山(撮影・平嶋 理子)
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 大山弾で首位死守だ。阪神は8日の3位・ヤクルト戦で逆転勝ちした。同点の6回2死一塁で大山悠輔内野手(26)が左中間に決勝の16号2ランを放った。4日の巨人戦に続く決勝本塁打で9月に入り早くも4度目のお立ち台。2位の巨人が敗れ「3強」では独り勝ちとなり巨人とのゲーム差も2・5に広げた。

 もう完全復活と言っていい。誰もが期待するところで打つ――。それが今の大山だ。3―3の6回2死一塁。代わったばかりの大下と対峙(たいじ)しフルカウントからのスライダーを仕留めた。左中間席に飛び込む一打を余裕を持って見届けた。4日巨人戦のサヨナラ弾に続く決勝アーチ。9月は早くも4度目のお立ち台となった。

 「最悪、後ろにつないで…。よくて長打という場面でホームランという最高の結果が出たのでよかった。勝ちにつながったのでうれしい」

 9月は6試合を終え打率・400、2本塁打、8打点で決勝打が3本と勝負強さを発揮。打率・415、9本塁打、23打点と圧巻の数字を残し「秋の大山」と呼ばれた18年9月をほうふつとさせる活躍だ。この日も8試合連続で先制される苦しい展開の中で、最後にチームを救った。

 「負けていても落ち込むことなく、常に前を向くというのはずっとやっている。最後まで何があっても諦めないという全員の思いがいい方向に向いた」

 巨人3連戦を2勝1分けと勝ち越し、迎えた7日のヤクルト戦は2安打しか打てず0―12の大敗。嫌な流れを引きずりたくなかっただけに、矢野監督も「向こうも(得点を)やりたくないところで投手を代えたところだったので(こっちも)勢いづいた。相手にダメージを与える本当に素晴らしい内容の本塁打」と手放しで称えた。

 キャプテンとしても猛虎を引っ張ろうという思いは強い。この日は全体練習前に佐藤輝と会話しながらグラウンドに現れると、新井打撃コーチも交えてコミュニケーションをとる姿が見られた。

 かねて「(佐藤輝には)どっしりやってもらいたいなと思う。勝敗だったりは僕が引き受けるという気持ちで今年はやっていくと決めている。自分のやりたいようにやってくれれば」と語っていた。背中の張りで離脱した5月上旬には佐藤輝に助けてもらったが、2試合連続欠場となった後輩に、勝負どころで先輩としての威厳を示している。

 2位・巨人とのゲーム差を2・5に広げたが、本当の勝負はまだ先だ。見据えるのは頂点だけ。主将として、主砲として、大山が先頭に立って突き進む。(長谷川 凡記)

 《リーグ最多13度目勝利打点》大山(神)が同点の6回に16号の決勝2ラン。先制、同点、勝ち越し、逆転の肩書が付く殊勲本塁打は7本目で、同僚のマルテと佐藤輝の8本よりも少ない。しかし、勝利打点は13度目で、岡本和(巨)と並ぶリーグ最多と勝負強さを発揮している。

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