つなぎは長崎商の「真骨頂」 15安打すべてシングルで専大松戸を撃破 西口監督「うちの野球できた」

[ 2021年8月22日 16:17 ]

第103回全国高校野球選手権大会   長崎商6ー2専大松戸 ( 2021年8月22日    甲子園 )

<長崎商・専大松戸> 4回、無失点に抑え笑顔でベンチに戻る長崎商・城戸 (撮影・亀井 直樹)
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 第103回全国高校野球選手権大会の第9日は22日、甲子園球場で2回戦が行われ、長崎商が専大松戸(千葉)を6―2で下し、ベスト4に進んだ1952年以来となる、69年ぶりの甲子園2勝を挙げた。

 試合後のお立ち台で、西口博之監督が目を細めた。

 「相手の投手に対し、うちの打線が思った以上にコンパクトにスイングしてくれた。想像以上によくできました」

 右打者は右へ、左打者は左へ。センターを中心に、低く鋭い打球を打ち返す打撃が、上下位ともに徹底されていた。初回無死満塁から宮城の右犠飛と城戸の中前適時打で2点を先制。3回に追いつかれたものの、5回2死一、三塁から城戸の遊撃内野安打で勝ち越し。続く松井も右前タイムリーを打ち、相手先発の岡本をマウンドから引きずり下ろした。さらに初戦で完封した2番手の深沢から鬼塚が左前に適時打を放ち、この回3点目。7回にも1点を奪って、試合を決定づけた。

 「相手の投手がいいので、左打者がどれくらいつなげるかがポイントだと思っていた」

 放った15安打はすべてシングル。「つなぎ」の意識は、長崎商野球、そして高校野球の真骨頂といってもいい。

 「うちは大きいのは打てない。つなぎの野球ができました」

 8月上旬の大雨被害を受けた九州本土では、唯一の勝ち残り。故郷に力を届ける使命もある。

 「ここからも一戦必勝でやっていきます」

 指揮官、そしてナインの思いがチームをさらなる高みに導く。

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