福島敦彦氏 左腕対決で完勝の智弁学園・西村投手 勝負どころでの攻めを心得ていた

[ 2021年8月22日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権大会 2回戦   智弁学園5-0横浜 ( 2021年8月21日    甲子園 )

<智弁学園・横浜>8回無失点の投球を見せた智弁学園・西村(撮影・河野 光希)
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 【福島敦彦の迫球甲子園】強豪同士の対決は背番号1の両左腕が先発したが、総合力で上回る智弁学園・西村君の完勝だった。2回以降、毎回走者こそ許したものの安定感があり、安心して見ていられる投球だった。4回2死二塁と6回2死一、二塁、8回2死一、三塁では、いずれも左打者を内角への真っすぐで仕留めてピンチを脱したように、勝負どころでの攻めを心得ていた。1年生の夏から甲子園を知る経験も大きかった。

 横浜の杉山君も毎回走者を背負いながら、よく粘った。強打者の前川君をはじめ6人の左打者が並ぶ打線に対し、得意のスライダーを外角の厳しいコースに集めていた。ただ、強打されることをきらったのか、西村君とは対照的に内角への攻めが乏しく「投球の幅」という点では足りなかった。

 それでも、まだ1年生。強力打線と対峙(たいじ)したことは、いい経験となったはず。将来性が豊かで今後に必ず生きるはずだ。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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