福島敦彦氏 思わぬ得点差の要因は「ミス」と「流れ」、天理のしぶとい打撃は称賛に値する

[ 2021年3月30日 05:30 ]

第93回選抜高校野球大会第9日第1試合 準々決勝   天理10ー3仙台育英 ( 2021年3月29日    甲子園 )

福島敦彦氏
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 【福島敦彦 追球甲子園】チーム力は互角で「ミス」と「流れ」が思わぬ得点差につながった。天理の4回の4得点は敵失の連続で巡ってきた好機を生かしたもの。5回2死二、三塁で杉下君が打った左中間の2点二塁打は初球のファウルで相手左翼手が負傷し微妙な間が生じたことで仙台育英・伊藤君のリズムが狂ったことも無関係ではない。

 守りでも、3回に同点とされ、なおも2死三塁から先の伊藤君に三塁線に絶妙なバント安打を決められたにもかかわらず三塁走者が自重し生還できず。ここで勝ち越されていれば、流れが変わったはずでツキもあった。

 もちろん、好機を生かした天理の各打者のしぶとさと勝負強い打撃は称賛に値する。初回の2点を除き4、5、6回の得点は全て2死から。仙台育英が得点圏に走者を置き5イニングで無得点だったのとは対照的で「2死からの攻防」もポイントの一つだった。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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2021年3月30日のニュース