ヤクルト12連敗…12球団最悪44失策 青木は丸刈りで鼓舞もあと1点が遠く

[ 2019年5月29日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト7-8広島 ( 2019年5月28日    神宮 )

3回2死 三振に倒れベンチに戻る青木(撮影・白鳥 佳樹)
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 試合後も雨の降るグラウンドをヤクルト・村上は、ベンチの最前列で見つめていた。この日も勝てなかった。1点を追う9回、2死満塁まで粘ったが奥村が空振り三振。17年7月に14連敗を喫して以来の12連敗。小川監督は「こういう試合もシーズン中にはある。精神状態もいっぱいいっぱいの中でやっている。明日、勝てるように頑張るしかない」と絞り出した。

 またも守備がほころびを見せた。同点の3回、野間の左前打を、左翼手バレンティンがファンブルし、二塁進塁を許した。菊池涼の一塁へのセーフティーバントは、打球処理した村上のトスが山なりになってセーフ。西川のゴロを併殺を焦ったのだろうか、二塁手・山田哲も打球をはじいた。「3回の3点はミス。(村上は)トスができていない。(記録は安打だが、山田哲は)顔が二塁を向いていた」と宮本ヘッドコーチ。鈴木に三盗も許した。これでは勝利の女神も逃げていく。

 今季のチーム44失策は12球団最多。12連敗の期間中は19個にも上る。個人では村上がリーグワーストの11個で、バレンティンも外野手最多の4個を記録している。指揮官は「将来のヤクルトの中軸になる選手」と村上を起用しながら育てる方針だが、25日の中日戦では守備面の不安もあってスタメンから外した。勝負と育成のジレンマにも陥っている。

 どん底でもがき苦しむが、明るい兆しもある。打撃面では山田哲が3戦連発となる12号ソロ、村上も13号2ランを放つなど9安打で7得点した。29日は大瀬良と対戦する。右腕が先発した試合は14年から1分けを挟み11連敗中も、小川監督は「打線は点を取れるようになっている」と言った。リーグ最多の総得点(236点)を叩き出してきた打線が天敵を打ち砕いてくれるはずだ。(黒野 有仁)

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2019年5月29日のニュース