マー君 運にも恵まれず初回4失点…それでも我慢の投球「投げやりになったら終わり」

[ 2019年5月29日 16:30 ]

ア・リーグ   ヤンキース4―5パドレス ( 2019年5月28日    ニューヨーク )

パドレス戦に先発したヤンキースの田中(AP)
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 今は我慢の時だ。

 ヤンキース・田中将大投手(30)はパドレス戦に先発し、6回9安打5失点、7三振2四球1死球で4敗目(3勝)を喫した。

 今季はここまで11試合とも初回無失点だった田中だが、この日は立ち上がりが鬼門になった。先頭打者を三塁手のエラーで許すと、無死一、二塁から3番マチャドのポテンヒットで先制された。続く4番ホスマーに中越えの3ランを許し、4人の打者から一つのアウトも取れずに4失点となった。不運な形が続き走者をため、一発で還され「本塁打は何の言い訳もできないミスピッチだった。チームにとっては重い4点だった」と唇をかんだ。

 ただ、これで崩れないのが田中らしいところ。2回以降はテンポが上がり、6回に1失点を許したのみ。4試合連続だったクオリティースタート(6回以上投げ自責点3以下)はストップしたが、初回だけで30球を要しながら、今季初の100球突破で6イニングを投げきった。その我慢の投球をブーン監督も「追い上げるチャンスを与えてくれた」と評価した。

 5月は6先発で防御率2・80と安定感があるが、1勝のみと勝ち運には恵まれなかった。それでも「そういう時期に投げやりになってしまったら終わり。しっかり自分のやるべきことをやって、いい投球をしていくことが自分の成長にもつながる」と前を向いた。

 この日は親交の深い「ももいろクローバーZ」が初めてヤンキースタジアムで田中の投球を見守った。試合前、自身が歌う登場曲「背番号」が流れる前で田中がマウンドに立つと、4人は拍手して大喜び。試合途中から雨が降り出したが、最後まで熱心に戦況を見つめた。「わざわざ日本から忙しい中、こうやって来てくれて、そういう友人たちの前で勝利を届けられなかったのは非常に残念。それでも自分の持ち味というか、我慢強くというところは出せたかなとは思います」と田中。多忙なスケジュールをぬっての渡米に感謝していた。(杉浦大介通信員)

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2019年5月29日のニュース