マー君、“5度目の正直”開幕戦初勝利 2回には3連続K 6回途中2失点熱投 

[ 2019年3月30日 02:30 ]

ア・リーグ開幕戦   ヤンキース7―2オリオールズ ( 2019年3月28日    ニューヨーク )

<ヤンキース・オリオールズ>開幕戦初勝利を挙げた田中
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 ヤンキース・田中将大投手(30)が28日(日本時間29日)、オリオールズとの開幕戦に先発し、5回2/3を6安打2失点(自責点1)で日米通じて自身5度目の開幕投手で初めて勝利を挙げた。メジャー4度目の開幕投手は野茂英雄(ドジャースなど)の3度を抜き、日本投手最多。メジャーでは過去3戦で0勝2敗、防御率9・49だった「鬼門」を克服し、米6年目は最高のスタートを切った。

 田中は勝因を「初回の味方の援護が大きかった。それに尽きる」と切り出した。言葉に偽りはなく、2回に早くもギアを上げた。5番ルイーズから圧巻の3者連続三振。試合を読む嗅覚に優れているからこそ、3点先制の流れを確実なものとし、試合をつくる。5点リードの6回2死、適時二塁打で1点返されて降板したが、役目は果たした。満場のスタンディングオベーションに包み込まれた。

 「確実にストライクを取れるボールがなかった。窮屈さ、難しさを感じ投げていた」。パフォーマンスには納得しなかったが、ついに壁を越えた。「一つ成長した姿を見せられた。これまで勝ってなかったですから」と開幕戦初勝利を喜んだ。

 開幕戦は「鬼門」だった。楽天時代の12年ロッテ戦で敗れ、メジャーでの3度は0勝2敗、防御率9・49。ポストシーズンでは通算5戦で3勝2敗、防御率1・50と大舞台に強いが「自分ではそう思っていない。開幕投手として結果を残せていないから」。欠けた一つのピースだった。

 開幕戦特有の緊張感を、どうコントロールするか。緊張を正面から受け入れることを決めた。「(開幕は)誰だって緊張する。僕だけじゃなく、みんな。それは受け入れてそこからどうするか。緊張している自分に目を背けてはいけない」。シーズン中と同じ調整を貫き、セベリーノの負傷離脱で巡ってきた大役で結果を残した。

 6月に第2子を出産予定で身重のまい夫人も駆けつけた。日本時間29日は35歳の誕生日。最高のプレゼントとなり、田中も「良かったです」と表情を崩した。また一つ、大舞台での強さを増した。 (後藤 茂樹)

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