マー君、新兵器ナックルカーブが有効「うまくちりばめて意識させたい」

[ 2019年3月30日 02:30 ]

ア・リーグ開幕戦   ヤンキース7―2オリオールズ ( 2019年3月28日    ニューヨーク )

<ヤンキース・オリオールズ>試合後、記者会見で笑顔を見せる田中
Photo By 共同

 オリオールズとの開幕戦で白星をあげたヤンキース・田中将大投手(30)。日米通じて自身5度目の開幕投手で初めて勝利となった。

 迷いなく投入した。キャンプでテストしてきたナックルカーブ。従来のカーブから人さし指を立てる握りに変え、より変化する新兵器を83球中9球。4回先頭スミスにはフルカウントから勝負球に用い、右飛に仕留めた。

 「(投げ始めた)理由はカーブに満足していなかったから。何かいいように投げられないかと」。既にナックルカーブ一本に絞った。「去年までのカーブはもう投げていない」と明かす。実は昨季中にも試したが、シーズン中で十分に精度を磨けず元に戻していた。

 宝刀スプリットも、かつてフォークの握りを浅くし球速を求めた進化形だった。10年途中からテストし、11年に本格投入。「失投のリスクを減らすためフォークは使いません」と旧球種をあっさり捨てた。常に変化の先にある進化を求める姿勢こそ田中の真骨頂だ。

 元々カーブは田中にとって軸球ではない。「僕の投球の中で中心にはならないけど、うまくちりばめて意識させられれば」。枝葉が増えて伸びれば、より幹は強くなる。そこに妥協は一切ない。 (大リーグ担当・後藤 茂樹)

続きを表示

2019年3月30日のニュース