由伸監督 就任3年連続の自力V消滅 王さん以来32年ぶり

[ 2018年7月23日 07:55 ]

セ・リーグ   巨人6―8広島 ( 2018年7月22日    マツダ )

<広・巨>9回、岡本(25)が空振り三振に倒れて広島に3連敗。自力優勝が消滅してガックリの高橋監督(左から3人目)(撮影・北條 貴史)
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 2位・巨人は22日の広島戦で6―0から逆転される激痛の黒星を喫し、自力優勝の可能性が消滅した。投手陣が5本の本塁打を被弾。6―6の7回は、上原浩治投手(43)が丸佳浩外野手(29)に決勝2ランを許した。鬼門・マツダスタジアムでは12連敗。高橋由伸監督(43)は就任3年連続の自力V消滅で、巨人監督2人目の屈辱となった。

 7連勝と勢いづいて広島に乗り込みながら3連敗で借金1。88試合目にして自力優勝が消滅した。高橋監督の表情もさえなかった。

 「首位のチームだし、そこに勝っていかないと(ゲーム差は)縮まらない」

 4回までに6点をリード。だが、先発・今村が3本塁打を浴び5回途中5失点でKOされた。代わった野上は初球で鈴木に同点ソロを被弾。7回、上原が1死一塁から丸に勝ち越し2ランを食らい、試合は決した。上原は20日に通算100勝100セーブ100ホールドを達成したばかり。「抑えてほしいと思って送り出されている。応えられなかった僕の責任」と悔しがった。

 初戦は7点差を逆転しながら、サヨナラ負け。2戦目は再逆転を許して連敗。そしてこの日――。13年5月10日のDeNA戦で7点差をひっくり返されて以来、5年ぶりに6点差からの敗戦を喫した。高橋監督は「この3日間、結果的に同じような形になってしまった」と天を仰いだ。

 投手陣が踏ん張り切れない。1試合5被弾以上は今季4度目で、球団のシーズンワースト記録。被本塁打99本はリーグワーストだ。「頑張ってもらわないといけない」と指揮官。「バッテリーが悪いよな。監督に申し訳ないよ」と村田ヘッド兼バッテリーコーチも続いた。対広島戦に限っても、88失点は他4球団相手の失点を大きく上回る。7連勝中は1試合平均3・3失点だった投手陣が、この3連戦で同8・3失点。打線が食らいついているだけに、投手陣にも奮起が求められる。

 初戦に山口俊、2戦目にエース菅野と2本柱を投入したが、5ゲーム差で挑んだ3連戦で8差まで広がった。勝ち星に見放されるマツダスタジアムでのバタバタぶりを象徴するように、5回には松山の三飛で3アウト目と勘違いした大城がベンチに戻りかける場面もあった。

 首位チームの本拠地に抱く苦手意識。一掃しない限り、優勝への道は険しい。 (川手 達矢)

 《由伸監督3年連続》巨人が首位広島に敗れ自力優勝の可能性が消滅した。巨人は残り55試合に全勝すると98勝44敗1分け(勝率.690)。広島は巨人戦の残り9試合に全敗しても他カードで全勝すれば100勝42敗1分け(.704)となり勝率で巨人を上回る。なお、巨人の自力優勝消滅は15年から4年連続。高橋監督にとっては就任1年目の16年から3年連続となった。巨人で監督就任1年目から3年連続でシーズン途中で自力Vが消滅したのは84〜86年王監督以来32年ぶり2人目。

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