【山梨】山梨学院・垣越 大阪桐蔭・根尾お先に!元同僚と対戦心待ち

[ 2018年7月23日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会山梨大会決勝   山梨学院12―4帝京三 ( 2018年7月22日    山日YBS )

<山梨学院・帝京三>2番手で登板し5回2失点の山梨学院・垣越(撮影・近藤 大暉)
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 ここで逃げたら上では戦えない。山梨学院のプロ注目の左腕・垣越はマウンド上で自分に言い聞かせた。5―0の4回に先発の鈴木が1点を失い、なお無死一、二塁のピンチで救援。この日最速の142キロを投じ、全15球直球で後続を断った。

 「簡単にスライダーに逃げなくなったのが成長。相手も当てに来ていたが、自分を変えずに、自分に負けずに投げ切れました」

 前日の準決勝、甲府工戦で自己最速の146キロを記録。しかし、登板後に背中の張りを訴えた。万全の状態ではなく、9回は代打が送られたが、8回まで75球中スライダーはわずか5球。5回5安打で自責1にしのいだ。この日は3三振も、大会計15回で26奪三振。ドクターKが同校初の3連覇へと導いた。

 長崎清峰監督時代の09年春のセンバツで優勝に導いた吉田洸二監督から「背筋痛は一流の証」と言われた。09年の優勝投手であった今村(現広島)もそうだったと聞いた。だから速球にこだわった。チェンジアップも指揮官から封印されているが、左腕は「もっと上で野球をやりたいから」と言う。春は93キロだった体重は酷暑の中でも100キロの大台に乗り球威も増した。

 大阪桐蔭の根尾とは中学時代に岐阜・飛騨高山ボーイズでチームメートだった。「根尾とやりたい。直球で抑えられたら。甲子園では完投できるくらい調子を上げていきたい」。ライバルよりも先に夢舞台の切符をつかんだ左腕の夏はこれからが本番である。 (倉橋 憲史)

 ◆垣越 健伸(かきごし・けんしん)2000年(平12)4月3日生まれ、岐阜県高山市出身の18歳。2人の兄の影響で小学3年から北アルフォードで野球を始める。中学では飛騨高山ボーイズで投手。山梨学院では2年春からベンチ入りし、夏の甲子園では背番号18。遠投100メートル、50メートル7秒4。趣味は洋楽を聴くこと。1メートル83、100キロ。左投げ左打ち。

 山梨学院 1956年創立。サッカーや駅伝は過去に全国制覇の経験。

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