楽天・藤平12球団高卒ルーキー初勝利へ “藤平世代”の一番星に

[ 2017年8月22日 06:25 ]

登板に向けて意気込みを語る藤平
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 楽天・藤平尚真投手(18=横浜)が22日のロッテ戦(ZOZOマリン)で3度目の先発マウンドに上がる。21日、Koboパーク宮城で調整を行い、今季高卒ルーキーの中で白星一番乗りを狙う。チームは今季ワースト6連敗中で、ドラフト1位右腕には連敗ストッパーの期待も懸かる。

 藤平は静かに燃えていた。22日のロッテ戦で白星をつかむことができれば、12球団の高卒ルーキーのプロ初勝利となる。「(同期の中で)一番に勝ちたい気持ちはあるが、白星がつかなくてもゼロに抑えたい」。キャッチボールなどで汗を流した右腕は控えめだが、07年田中、12年釜田、14年松井裕に続く球団史上4人目の一番乗りは譲れない。

 横浜高時代、甲子園を沸かせ、自身を含めて「ビッグ4」と呼ばれた西武・今井、ヤクルト・寺島らの動向は常に気にしている。既に1軍デビューしたヤクルト・梅野らの映像もチェック。刺激を受け、出てくるのは負けん気だ。「自分たちの世代を誰かが引っ張らないといけない。それは“自分が”という気持ちもある」。甲子園で得たものを「友」という。その中で結果を残し、98年度生まれを“藤平世代”にする。

 チームは現在2位だが、今季ワーストの6連敗中。3位・西武にも1・5差と詰め寄られている。「自分が止める気持ちを持ちつつ、またチャンスをもらえるように最大限のパフォーマンスをしたい」。ルーキーがチームの窮地を救う覚悟だ。

 過去2戦2敗ながら防御率3・27と1軍でも及第点の投球を披露してきたが「これまでに比べたら落ち着いている」とさらなる好投を予感させる。ZOZOマリンは千葉出身の藤平にとって中学時代に投げた思い出の地。「千葉出身の選手が頑張っていると思ってもらいたい」。1年前は甲子園2回戦で散ったが、2試合で13回20三振を奪った。暑い夏は藤平の季節でもある。 (黒野 有仁)

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2017年8月22日のニュース