安定感抜群の阪神・秋山 今季チーム初完投狙う「甲子園が一番好き」

[ 2017年5月16日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神―中日 ( 2017年5月16日    甲子園 )

能見(後方)らとバント練習に取り組む秋山
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 最後までマウンドで仁王立ちする。16日の中日戦(甲子園)に先発予定の阪神・秋山が15日、甲子園球場での指名練習に参加し、キャッチボール、ショートダッシュなどで最終調整。今季、チームの投手陣で一度もない完投勝利へ意気込んだ。

 「(完投は)なかなか難しいとは思いますけど、しっかり(イニングの)先頭を切って、1個、1個アウトを積み重ねていくだけ。長い回を投げたい気持ちは持っている」

 開幕から登板全6試合で6イニング以上を投げ、5度のクオリティースタート(6回以上自責点3以下)をマークするなど、出色の投球内容で、首位を走るチームの原動力となってきた。

 今季は、桑原、マテオ、ドリスによる「勝利の方程式」が確立するなど、中継ぎ陣も好調とあって、完投能力のあるメッセンジャー、藤浪も、勝利のバトンを託す形で、白星を挙げてきた。

 ただ、安定感を買われて、週頭の火曜日の先発を4度続けて託されるからには、1イニングでも長くマウンドを守り、完投を目指すのは当然だろう。今季は4月25日のDeNA戦(甲子園)での7回2/3が最長。急成長を遂げた今なら、9回を投げきるのも困難ではないはず。前回9日の巨人戦(東京ドーム)では、3試合連続完封中だった菅野にも投げ勝ち、勢いも十分だ。

 脳裏に焼き付く格別な1勝がある。高卒新人だった10年9月12日のヤクルト戦(甲子園)で城島とのバッテリーで、わずか93球でプロ初完封をマークした。「甲子園が僕は一番好きなマウンドなんで」。再び、聖地で快投を披露するべく、明確なテーマも口にした。

 「前回のナゴヤドームでは大島さん、荒木さんに良い当たりを続けられたので。(外国人も)当たってきてるので。体に近いところを攻めていって、その打席以降のことも考えて」

 4月19日の対戦では2、3番に入った荒木、大島に計6安打を浴びた。その時は不振だったビシエド、ゲレーロは復調しており、両大砲の前に走者を許さないことが完投への近道になる。

 「チームの勢いに乗って、初回から飛ばしていきたいと思う」

 “完投一番星”で猛虎の首位固めに貢献する。(遠藤 礼)

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