マー 61球KO 容赦ないブーイングに「されて当然」

[ 2017年5月16日 05:30 ]

ア・リーグ   ヤンキース7―10アストロズ(第2試合) ( 2017年5月14日    ニューヨーク )

<ヤンキース・アストロズ>デレク・ジーター氏記念日に先発で挑むも、被本塁打4、被安打7、8失点と信じられない事だらけで2回途中降板となった田中
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 ヤンキースの田中将大投手(28)が14日(日本時間15日)、アストロズとのダブルヘッダー第2試合に先発し、メジャー初の満塁被弾など1回2/3を日米通じて自己ワーストの8失点で2敗目(5勝)を喫した。試合前には「ジーター・ナイト」と銘打ち、元主将デレク・ジーター氏(42)の永久欠番式典を開催。現役最終年の14年に同僚だった背番号2の記念日を飾ることができなかった。

 61球のKO劇。普段は温かい拍手を送るファンから田中に容赦ないブーイングが注がれた。「自分がそういう投球をしているから、されて当然」と悔しさを押し殺した。

 「そんなに深刻な(調子の)悪さではなかった。だからこそ、相手に完全に上回られた」。初回先頭から2者連続ソロを浴び、8番ブレグマンには自身初の満塁弾を運ばれた。データ専門会社「エライアス」によると、メジャーで同一イニングに2者連発と満塁弾を浴びた初めての投手となった。さらに2回にも一発を含む2失点。ジョー・ジラルディ監督は「スプリットもスライダーも悪かった」と評したが、田中は相手が上だったと認めた。

 アストロズに対し、これでレギュラーシーズン4試合で0勝2敗、防御率10・38。ア軍野手陣には田中のスプリットについて「80%の確率でゴロになるからボールの下を狙ってフライを打て」と指示が出ていた。田中のゴロアウトはゼロ。皮肉にもブレグマンは、ジーター氏に憧れて背番号2を背負った男だった。

 田中の米1年目、14年がジーター氏の現役最終年。春季キャンプで「マークン」と気さくに声を掛けてくれたレジェンドを称える舞台は暗転した。「そういう試合でああいう投球になってしまったので、残念ですね」。ヤンキースタジアムでの自身連勝も9でストップ。エースは屈辱の敗戦を受け止め、「今回の登板を受けてやらなければいけないことは、もちろんある」と修正を期した。 (大林 幹雄)

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