【鈴木啓示 視点】秋山、ゆったりフォームからリリースで力を集中

[ 2017年5月17日 08:35 ]

秋山は完投勝ちし梅野(右)と喜び合う
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 阪神・秋山は右打者の外角直球が見事だった。3回まで毎回先頭打者を出しても粘れたのは外の直球が決まったから。3回に荒木から見逃し三振を奪った球は素晴らしかった。やはり投球は直球が良くないと成り立たないと改めて感じたし、その直球が変化球を生かした。

 昨年までの悪い時は力で抑えようとして、力んでいた。今年は違う。ゆったりしたフォームから最後にパッと力を入れて投げている。リリースに力が集中しているので球持ちが良く、打者もスピードガンの数字以上に速さを感じただろう。

 全ての投手に言えるが、力むと腕だけで投げようとする。今の秋山は体の軸回転で投げているので腕は勝手に振れている。理想のフォームで、腕が振れていると、130球を投げても、そこまで疲労度はないだろう。逆に腕で投げていると肩肘が張り、ケガにもつながる。昨年と比べてバランスが見違えるほど良くなった。完投したことで自信もつき、次からは最後まで1人で投げきる気持ちになる。さらに成長するきっかけをつかんだと思う。

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2017年5月16日のニュース