中田獲得にメジャー名門2球団が興味 来季中に海外FA権取得

[ 2017年3月18日 05:30 ]

フェニックスに到着し、宿舎に入る中田
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 侍ジャパンの中田翔内野手(27=日本ハム)にカージナルス、レッドソックスのメジャーリーグ2球団が興味を寄せていることが分かった。中田は順調にいけば今季中に国内フリーエージェント(FA)権、来季中に海外FA権を取得。1、2次ラウンドのような活躍を米本土でも見せれば、「NAKATA」株が急騰しそうだ。

 中田はWBC1、2次ラウンドを終えて、3本塁打、8打点はいずれも4番・筒香と並んでチームトップ。12日の2次ラウンド・オランダ戦では3試合連続本塁打、タイブレークの延長11回には決勝2点打と計5打点の大暴れを見せた。15年のプレミア12では3戦連続決勝打を放ち、打点王とベストナインを受賞。国際舞台で勝負強さを発揮する中田の獲得に関心を持つのが、カージナルスとレッドソックスだ。

 カ軍はワールドシリーズ11回優勝の名門。田口壮(現オリックス2軍監督)が活躍した以外は日本選手になじみの薄い球団だったが、同じナ・リーグ中地区でカブスが急速に力を上げ、従来の国内ドラフトを軸にしたチームづくりだけでは競えないと方向転換した。特に環太平洋スカウト部門に注力し、15年オフは呉昇桓(オ・スンファン)(元阪神)を獲得したほか、前田(現ドジャース)の争奪戦にも参戦。関係者は「松田(ソフトバンク)の獲得にも動いていた」と明かす。

 こちらも世界一8度の名門・レ軍は、今季は日本選手不在となったが、過去には松坂(現ソフトバンク)、上原(現カブス)ら数多くの選手が在籍した。2月の日本ハムアリゾナキャンプには環太平洋スカウトを派遣していたが、一人だけだった。視察予定を取りやめた他のレ軍スカウトは「大谷のケガ(右足首痛)に加え、中田が(国内調整のため)参加していなかったから。中田がいれば見に行っていたのだが」と理由を説明した。

 中田は順調なら海外FA権を来季中に取得。自らの先行きについて「今はあまり考えられる状況ではない」と言葉を濁しているが、メジャー球団は獲得可能選手としてリストアップしている。14年、昨年と2度の打点王を獲得したクラッチヒッターぶりを、世界の舞台で一段と輝かせる男。2次ラウンドF組を戦う米国やドミニカ共和国などが擁するメジャー一線級の投手を叩けば、注目度はさらに高まる。侍ジャパンを世界一に導く活躍を、世界が見ている。

 ≪両球団ともに一塁手が手薄≫カージナルスもレッドソックスも一塁手は手薄だ。カ軍はこのオフにモスとホリデーが抜け、昨季一塁で69試合に先発したアダムズは打率・249と不安定。昨季打率・271、21本塁打、68打点のカーペンターが守ることになりそうだが、本職は二塁と三塁だ。レッドソックスでは昨季30本塁打を放った一塁手のH・ラミレスが右肩痛を抱えるためDHに回り、新加入モアランドが守る見込み。状況が改善されなければ、中田への「ニーズ」が高まりそうだ。

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2017年3月18日のニュース