阪神・青柳 8回に落とし穴…2連続死球「フォームがバラバラに」

[ 2016年9月9日 05:30 ]

<神・巨>8回、途中降板の青柳(左)。直後に藤川が代打・坂本に逆転3ランを被弾

セ・リーグ 阪神1―3巨人

(9月8日 甲子園)
 阪神・青柳はプロ初完封も見えた8回にピンチを招き7回1/3で無念の降板。自己最長の投球回となったが、藤川が坂本に逆転3ランを許し、2失点で今季5敗目。94年藪恵市(当時)以来となる球団新人の巨人戦における先発2勝を逃した。

 「(鈴木の足を)警戒しながらで、フォームがバラバラになってしまった。今日の反省点です」

 快投の先に落とし穴が待っていた。プロで初めて上がった8回。1死から代打堂上に死球を与えると、代走として登場したのは鈴木。けん制を入れ、プレートも外すなど、スペシャリストを警戒するあまり、フォームを崩して代打長野にも死球を与え一、二塁とピンチを拡大したところで交代を告げられた。2番手の藤川が3連続代打となった坂本に左越えに逆転3ランを被弾。ベンチで、ぼう然と悪夢のような光景を見つめるしかなかった。

 「僕が3連打食らって招いたピンチを(二塁の)大和さんがゲッツー取ってもらって。野手の方が救ってくれた」

 窮地から脱して、リズムに乗った。初回、1死から亀井、ギャレット、阿部の左打者に3連打を許して満塁とされたが、村田を二ゴロ併殺に仕留めて無失点。「あぶね~」と本音をつぶやきながらマウンドを降りると、2回以降は立ち直った。

 「左対策」が効いた。8月27日のヤクルト戦以来、中11日のマウンド。たっぷり与えられた調整期間では、左打者を想定した投げ込みを精力的に行った。厳しく内角をつけるように腕を振り、苦手克服に汗を流した。

 「コーチと話し合いながら(左打者への)対策をしてきた。インコースに投げきれて(打球が)前に飛ぶことが多かったので、球数も少なくいけた。(完封も見え)毎回、マウンドに上がったら、9回までいくことを意識してるので」

 “ゴール”を視界に捉えながら、力尽きた夜。この悔しさを成長への糧にして見せる。 (遠藤 礼)

 ▼阪神・鳥谷(2回の中前打で通算1864安打。吉田義男に並ぶ球団歴代2位タイ)チームが負けたので…。

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