カープファン応援も…球児被弾で全部パー 金本監督「僕の判断ミス」

[ 2016年9月9日 06:02 ]

<神・巨>8回1死一、二塁、代打・坂本に逆転3ランを浴びる藤川

セ・リーグ 阪神1―3巨人

(9月8日 甲子園)
 まさに「一泣」だ。阪神は8日の巨人戦(甲子園)に逆転負けし、甲子園での巨人戦開幕9連敗、同10戦未勝利と、ともに球団ワーストを更新した。借金も今季最多17に膨らんだ。1点リードの8回1死一、二塁から救援した藤川球児投手(36)が代打坂本に決勝3ランを被弾。同一シーズン甲子園33敗は、36敗を喫した1998年以来、18年ぶりの屈辱となった。

 秋空に舞い上がった大飛球は、無情にも甲子園の左翼席前列に消えた。1点リードの8回。スタンドには広島のユニホームを着用した観客の姿も見られた。優勝目前の広島ファンも猛虎を応援する珍しい光景の中で、藤川が沈んだ。

 「(青柳が好投していただけに)本当に申し訳ないです…。勝負どころだったので。今まで、そういう(勝負)ところで投げてきたので…。残念です。申し訳ないです」

 逆転負けに藤川は敗戦の責任を全て背負い、頭を下げた。8回1死一、二塁とピンチが拡大し、代打坂本が告げられたところで救援。カウント2ボール2ストライクから外角高めに抜けた変化球を捉えられた。藤川にとっては6月10日日本ハム戦でレアードにサヨナラ弾を浴びて以来の逆転被弾だった。

 金本監督は「(青柳は)死球を2つ与えて明らかに動揺しとった。球威も落ち始めた。もう少し点差があれば続投もあったかもしれない。もちろん、それ(藤川への信頼)もある。僕たちは、そう(最善の策と)判断して。僕の判断ミス」と藤川をかばった。香田投手コーチも「8回途中からブルペンには(登板の可能性を)伝えていた。球児なら何とかしてくれると思って勝負に出た」と準備に不足がなかったことを強調。ただ、甲子園でのG倒を願った虎党にとって悔やまれる継投となったことも、また事実だ。

 同一カード3連戦3連敗で、今季甲子園での巨人戦は1分けを挟み9連敗で10戦未勝利とワーストを更新。3試合ぶりに満員御礼となった甲子園では33敗目。98年の36敗以来、18年ぶりの屈辱で本拠地の大声援を力にすることが出来ないでいる。3位・DeNAとのゲーム差は6で、逆転でのクライマックス・シリーズ進出も遠のく一方。金本阪神が、暗闇でもがき続けている。(山本 浩之)

 ≪G戦開幕9連敗ワースト更新≫阪神は今季7度目の同一カード3連戦全敗。広島戦と並ぶ最多タイ2度目の巨人戦はどちらも甲子園で喫しており、同球場の巨人戦はワースト更新の開幕10試合未勝利(9敗1分け)。18日からの3連戦を残すが、同一カードで甲子園未勝利に終われば、78年大洋戦(11敗2分け)以来の屈辱となる。シーズンを通しても甲子園では8試合を残して21勝33敗1分けと大きく負け越し。33敗は98年の36敗以来、18年ぶり。

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