金本監督屈辱「言いようがない」…球団ワースト甲子園巨人戦開幕8連敗

[ 2016年9月8日 05:30 ]

<神・巨>5回2死一塁、福留は田口の前に捕邪飛に倒れる

セ・リーグ 阪神2―3巨人

(9月7日 甲子園)
 「天敵」にやられた。阪神は7日の巨人戦(甲子園)に2―3で敗れ、球団ワースト記録となる甲子園の巨人戦で開幕から8連敗を喫した。拙攻で相手先発の田口に阪神戦無傷の5勝目を献上。投手陣もこの日で今季の対戦被打率・525となった阿部に5打数5安打2打点と打ち込まれた。今季71敗目で、14試合を残してシーズン負け越しも決定した。

 打たなければならない投手の前にあと一本が出ず、打たれてはいけない打者に痛打を浴びた。球団ワースト記録となる甲子園での巨人戦の開幕8連敗、同9戦未勝利。そしてシーズン負け越しも決定した屈辱的な黒星に金本監督は「毎度、もういいやろ。言いようがない。(シーズン負け越しも)今さら、もういい」と言葉も無かった。

 「序盤、良い当たりが正面を突いたりしたけど…。前回よりは良い当たりをしていたんじゃないかな。当たりとしては。ただ、好機で一本(が出なかった)」

 打線は「天敵左腕」の前に精彩を欠いた。田口に対し、手も足も出なかったわけではない。対戦した7イニングで計6安打を浴びせ、1、3、4、5回と4度、得点圏に走者を進めた。得点は5回2死二塁から高山の左前適時打で奪った1点のみ。好機であと一本が出なかった。この日の敗戦で田口には対阪神戦無傷の5勝目を献上。高卒3年目左腕に手玉に取られた。

 「攻め方を考えないとね。(敗戦後に)今さらバッテリーのことはまあ…。そこ(攻め方)を考えないと、ということ」

 投手陣は「天敵打者」に打ち込まれた。先発・メッセンジャーは初回2死二塁から阿部に決勝打となる先制二塁打を浴びると、2死二塁でも中前適時打を許して2点目を失った。2打席連続でファーストストライクを狙われた。さらに5回1死一塁では左前打でつながれ、3点目への布石も打たれた。全3失点に阿部が絡んだ。この日の5安打で今季の対阿部のチーム被打率は40打数21安打、・525。阿部さえ抑えられれば、勝率は確実に上がるはず。だが、それができなかった。

 「あれ(鳥谷の中飛)は抜けたと思ったけど。まあ結局、球際の執念で捕られたというか。簡単に言えば得点圏で向こうが3回タイムリーを打って、こっちが1回。そんな感じの試合だった」。2点を追う8回2死二、三塁。鳥谷が放った右中間への打球は、中堅手・長野のダイビングキャッチに阻まれた。投打の技術だけでなく、気持ちでも後手に回った敗戦だった。  (惟任 貴信)

 ≪88年の村山監督から初年度はすべて負け越し≫阪神は巨人に敗れて55勝71敗3分けとなり14試合を残して今季の負け越しが決まった。優勝した85年の吉田監督以降、88年の村山監督から今季の金本監督までのべ10人が就任しているが、指揮を執った初年度はすべて負け越している。

 ≪開幕8連敗はワースト≫甲子園の巨人戦は今季9試合で8敗1分けと未勝利。開幕8連敗は、87年と91年の7連敗を抜いてワーストとなった。

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