阪神・岩貞 またか…3回持たず自滅5失点炎上 コイに10戦0勝6敗

[ 2016年8月10日 05:30 ]

<広・神>3回無死満塁、岩貞はルナに2点適時打を許し肩を落とす

セ・リーグ 阪神3―10広島

(8月9日 マツダ)
 つかみかけていた完全復活の手応えが、鬼門で霧散した。阪神・岩貞は3四死球を与える自滅で5失点し、2回0/3で降板した。

 「取らないといけないところで(走者を)出すと、ああいうことになってしまうのは分かってはいたんですが…。申し訳ない気持ちです」

 想定外の一打で突如乱れた。3回先頭の石原に左前打を許した直後だ。ジョンソンにまさかのバスターを敢行され、前進守備の左中間を破る二塁打で二、三塁。動揺を隠せないまま田中に死球で満塁とした。菊池に先制の左前適時打、丸に押し出し四球、ルナに左前2点適時打を許し、新井に四球で再び満塁を背負ったところで交代を命じられた。この回、1死も取れなかった。

 前回2日DeNA戦(横浜)は8回2失点と好投し、5月27日巨人戦(東京ドーム)以来2カ月ぶりの5勝目を挙げた。不振脱出のはずだった。広島とは前回対戦の7月10日にも今季最短1回1/36失点KOされており、リベンジどころか返り討ちに遭った。広島戦ではこれで通算10試合に登板し0勝6敗と鬼門突破の兆しは見えない。

 岩貞の乱調が波及したのか、救援陣も広島打線に飲み込まれた。7回に島本が捕まり4失点するなど、チームは6月3日西武戦(甲子園)以来の2桁10失点した。

 金本監督は左腕について「急にまさか。ああなるとはね…。立ち上がり、そんなに悪いようには見えなかったけど。(バスターでリズムが崩れた?)だろうね」。四球で崩れる投球に、香田投手コーチは「長いイニングを投げるのは先発の役目だから猛省してほしい」と指摘した。球場を引き揚げる際に本人は「できることをやらないと、というだけです」と絞り出すのがやっとだった。防御率0点台を誇った5月下旬までの姿を、誰もが待っている。 (湯澤 涼)

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2016年8月10日のニュース